虐待から立ち直る方法 (2)
<3. 後悔> 「あのとき親にあんなことを言わなければ、こんなことにならなかったかもしれない」とか「もっと言うことを聞いていたら、こういうことにはならなかったのかも・・」というように、自分を責めてしまう時期もやってきます。「私は悪くない」「自分を責めるのはやめよう」と頭でいくらわかっていても、どうしても自分が悪かったような気がしてしまうのがこの段階です。 ...
<4. 落ち込み> 過去を否定してみたり、怒ってみたり、後悔したり・・ジェットコースターのような気持ちのアップダウンを散々経験した後やってくるのが、とてつもない落ち込みです。喪失感や絶望感。どうあがいても親とは上手くやれない、自分の人生はやり直せない、という現実を目の前に、挫折感や無力感にさいなまれるかもしれません。
<5. 受け入れ> やがて自分の運命を受け入れることができるようになります。それは絶望とは違います。子供を虐待するような親の元に生まれてしまったことは不幸には違いないけれど、「それが自分の人生」。運命に身を任せる心地よさを知った、という人もいます。「それならそれで、この人生を生き抜いてやる」と力が湧いてきた、という人もいます。「自分は不幸な生い立ちに負けず、今、生きている。サバイバーなんだ」と思えたことが、自信になっていると言った人もいます。自身の辛い経験を、自身の子供を育てることや、同じ苦しみを味わっている人に心を寄せることに生かすことで、前向きになる人もいます。
泣きたいときは泣いて、怒りたいときには怒りましょう。そんな自分を否定しないことが大切です。「受け入れよう」「立ち直ろう」と必死になってもなかなかそうはなれないものです。不思議なもので、怒ったり、落ち込んだり、悲しんだりすることを繰り返しながら、あるときストンと、機が熟すかのように、これでいいんだなと思えるときがやってきます。
そんな境地に到るのには、どんなに短くても3年から5年かかります。それまで10年以上、あるいは何十年も虐待歴を引きずって生きてきているのです。新しい自分に生まれ変わるのには時間がかかります。かかって当然なんだと考え、マイペースでいきましょう。
どうぞ、自分を大切にすることを忘れずに。こんなに親に苦労させられているあなたなのです。人に話しをしたり、体を動かしたり、美味しいものを食べて気分転換したり、うーんと自分を甘やかしてください!
昨日は腹が立って仕方なかったかと思えば、今日は後悔してる・・というように、いったりきたりを繰り返すこともよくあります。出口のないトンネルに迷い込んでしまったかのように、途方にくれてしまうこともあるかもしれません。でも忘れないでください。1歩も進めていないんじゃないかと焦ったり、落ち込んだりしているときにも、トンネルの出口に確実に近づいています。そしてこの5つのプロセスを思い出し、自分が今どの位置にいるのかを確認することで、暗闇をひとりぼっちで歩いているような気分のあなたを、少しでも勇気づけられればと思います。
参考
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