実家の言いなり。頭が硬い。実家依存症の毒母 (2)

母は、祖母がいいと言ったことは、その内容を吟味することなく「いいことだ」と思っているようでした。祖母がダメだと言ったことは、その内容を吟味することなく、私にダメだと言いました。祖母は、人に批判的で、常に自分が正しいと思っている。そしてその価値観を人に押し付けるところがありました。祖母の価値観を押し付けられて育ってきた母もまた、「私も母親の言うことを聞いてきたのだから、あなたも私の言うことを聞きなさい」とでも言うように、私に祖母の、そして母の価値観を押し付けるところがありました。 ...

私は、祖母も母も苦手でした。そして、私にも同じ血が流れているのかと思ったら、自分の将来がひどく不安になりました。祖母や母のことを心の中で「嫌いだな」と思っていると、「祖母や母の血を引いているから、私も人に批判的になるんだ」と思っている自分もいて、祖母や母のことを許してあげないといけないような気がしてしまいました。

実は母は、祖母のことが、子供の頃から嫌いだったそうです。母は言っていました。祖母から離れたくて、若くして結婚したんだと。そして、おばあちゃんみたいな母親にはなりたくない、と思ってあなたを育ててきたのよ、とも。そこまで嫌いなら、祖母から影響受けなければいいのに・・。結局母は、祖母そっくりです。頭が固くて、批判的で、意地悪。笑った顔などみたことない。

私を変えたのは、『毒親になる親』という本でした。それを読んで以来、私は、母や祖母のことを、胸のうちで堂々と批判できるようになりました。祖母や母のどんな言動が私に悪影響だったのか、祖母や母のどんなところが嫌いなのか、それを考えることは、辛い思い出が次々蘇ってきて辛い時間ではあったけれど、次第に自分が癒されていくような気がしました。

親を批判的な目で見ることは、いい気分ではありません。だけどその経験は、「自分はどう生きようか」という指針になります。私は、人を批判するだけで自分を省みることのなかった祖母とは違う人間だと思います。私は、母親の言うことだけが正しいと信じ、自分はどう思うのか、なぜ母親を好きになれないのかについて考えなかった母とも違う人間だと思います。

勇気を出せば、人は、血のつながりになど縛られず、生きたいように生きれる。私はそう信じています。

先頭へ戻る