気持ちがない父親。娘への影響とその末路 (2)

１分判定毒親チェック

父は、いろいろなものを私に与えてくれたのだけれど・・自腹は切らない。絶対に。 ...

信用金庫で融資の仕事をしていた父は、お金を貸している地元企業や商店の人に、実にさまざまなおねだりをしていたようです。

私のランドセルは、どこかの中小企業の人が「貢物」としてくれたもののようでした。旅行すると言えば、取引先の施設ばかり。仕事してるんだか、家族旅行してるんだかわかりません。

成人式のときには、地元の呉服店に晴れ着を作らせたようでした。私は、いらないと言ったのに、父は、勝手に晴れ着を作らせ、写真を撮らされ、あちこちに見せびらかされ、屈辱的に嫌でした。

父のすることには気持ちがない。だから、何をしてもらってもうれしいと思えない。いつもふてくされている私の態度が父は気に入らず、「ひねくれてる」とか「根性が曲がってる」とか、散々な言われ方をしてきました。

そんな私も、結婚してからは幸せでした。父がなんと言おうと、夫がいるし、かわいい息子がいるし。

ある日のこと、実家で私はとんだ説教を食らいました。父は、私が「介護する」と言わないのが不満のようで、おかんむりでした。

「お前は昔から、よく言えば自立心が強かった」。そうだな、と思いました。お父さんから干渉されたくなくて、早く自立したいってそればかり考えていたもんな、と心の中で思いました。そして父はこう続けました。「しかし、それは違う。お前は、ひとりよがりなんだ。人はひとりにして立たずって言葉知らないか。その言葉について、よく考えてみろっ！！」。

「私だって、お父さんに、いろいろしてあげたじゃない！　それ喜んでくれなかったのお父さんじゃない！　私の味噌汁、まずいって無下にしたじゃない！　父の日のプレゼント。すぐ捨てちゃったじゃない！！　私は、ひとりよがりじゃない。逆だ！　お父さんから愛されたくて愛されたくて仕方のない子供だったのに！！」。

子供みたいに、ワーワー泣きながら、そう叫べたらどんなに、どんなにスッキリしただろう。まさか言えません。私はもう50歳。

子供の頃から抱えている欲求不満は、大人になってもずっとその人の心の中に残ってるんだ、って何かに書いてあったな。そういうの「毒親の影響」って言うらしいよな・・。

気持ちのないことばかりしてきた父。私の心の中には、父にこっちを向いて欲しくてたまらなくて、すがるように父を慕い続けてしまう子供のような自分がまだいます。でももう卒業しようと思う。気持ちのない人に、何かしようとしても自分が傷つくだけ。私の欲求不満は、夫と息子をうんとうんと愛することにこれからも注ごう。そうすることで、自分も癒えていくような気がするから。

父の介護？　しません。絶対に。

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