ケチな父親。子供への影響とその末路 (2)

私は結婚するときに、家具とか食器とかを、両親に買ってもらいました。父から結婚時に言われた言葉。それは、「お前は、金がかかる」「お前のせいで大損だ」でした。冗談だと思っていました。 ...

しかしそれは、どうやら冗談ではなかったようでした。

私は実家に帰るたびに、それを言われました。冗談ではないのではないか・・疑い始めました。私は考えました。

よくよく考えてみれば、私が子供のときに与えられていたものは、みな「頂き物」でした。しかし、結婚時の準備品だけは、すべて「頂き物」ではまかなえなかった。父の自腹で買ってもらったものがありました。

子供のために、初めて使ったお金。最悪だ、この人最悪だ、と思いました。私のためにお金を使わされたことを怒ってるんだ。「ケチだったんだ！！！」と初めて気づきました。

なんだかショックでした。自分が親からまーったく愛されていなかったような気がしました。

あれから20年。最近父に、またそれを言われました。しかも父はひどく不機嫌。定年退職をし、もう地銀マンではなくなった父は、取引先におねだりもできなくなって、いわゆる「キレやすいおやじ」と化したようでした。

「お前には、大損させられた」。真顔で言われ、睨まれました。

怖かった。「私は、父から、恨まれてるようだ・・」。

さすがに落ち込みました。特に私が何をしたって言うわけでもないのに、どうして実の父親からこんなに意地悪言われなくちゃいけないんだろう。

嫌いです。はっきり言って、この「ケチじじい」が私は大嫌いです。許せません。ただのケチならまだいい。自分で買ったかのように私をだましていた。それが許せない。

父のことを想うとき、私は思います。「お金って、ただのお金じゃないんだな」と。何のために、誰のために使うのかで、その価値が、額面以上に変わるもの。そのことがわからない父。哀れな人だと思います。父は、私に介護されること望んでるみたいだけど・・私は絶対にお断りです！！