完璧主義の父親。息子への影響とその末路 (2)

完璧主義の父親。息子への影響とその末路 (2)

父は、完璧主義者でした。やることなすこと完璧でないと気が済まない。それならそれでよかったと思う。問題は父が、その完璧さを、家族にも求めたこと。父から見て「完璧な息子」でないと、僕らを認めようとはしなかったこと。 ...

しかも父は、考え方が極端でした。完璧でないと価値がない、意味がない、と思っている。父には、子供のがんばりを評価する、ということがありませんでした。すべては結果。完璧な結果を出さなければ、どんなにがんばってもそれは「無」でした。

父はよく言っていました。「社会は厳しいんだ。結果を出さないヤツは、だめなヤツだ」。確かに社会は厳しい。でも、社会の厳しさを、家庭に持ち込んでどうなる? 社会は厳しいところだからこそ、家庭に安らぎを求めるんじゃない? それがおやじにはわかっていなかったと思う。

その証拠に、僕たちきょうだいは、思春期以降、崩壊していきました。

弟は不登校になりました。完璧な結果を出さないと、決して認めてくれない父。弟は、何をしても認められず、自信を失くし、やる気をなくし、学校にも行けなくなってしまったと思います。そして僕は僕で、社会人になってから壊れました。僕は、就職しては辞め・・を繰り返すようになりました。

少しでもミスをしたり、上司から注意をされたら、自分に価値がないような気がして、辞めたくなってしまいました。少しでも、思っていたような会社じゃないと、そこにはいられないような気がして、辞めてしまいました。

「会社に不満があるのなら、ここにとどまって、会社をよくしよう、っていう考え方もあるんだよ」と言って、僕に辞めないように説得してくれた先輩もいました。でも僕には、辞めるしかないとしか思えませんでした。「ここじゃ完璧な自分になれない」と思っていたと思います。

そんな僕を変えたのは、「毒親」という言葉でした。僕は、そのときになって初めて、完璧主義の父親に、完璧でなければ価値がない、と洗脳されてしまっているのではないかと気づきました。

僕は、家からは通えないうんと遠い会社に就職し、寮に入りました。おやじから離れてみたいと思いました。それが正解でした。僕は、ストレスから解放されました。いい加減とは、良い加減のこと。120%の力でがんばることをやめ、80%くらいを心がけました。明日できることは、明日やろうと思うようになりました。肩の力が抜け、やるべきことに集中できるようになりました。

弟はニートとなり、今でも実家にいます。あの父と同居じゃ辛いだろうなと思うけれど、僕にはどうにもできない。父は、自分がふたりの息子を崩壊させていることに気づいていない。それが悔しいし、許せないと思う。


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