偉そう。上から目線。自己顕示欲の塊の親 (2)

上から目線の親

いつも威張ってばかりの親でした。私はいつでも見下されているような気がしていました。 ...

私は子供の頃、家に持ち帰った絵や工作の宿題をひとりでやったことがありませんでした。それはなぜか。親が、やってしまうから。

子供に自信をつけさせない親

私はひとりでやりたいのに、親が手を出し、口を出し、決してひとりでやらせてくれません。しかも、両親揃ってそうなのです。父は、「俺ならもっとうまくできる」などと言って、私の絵や工作や、作文を横取りしてしまいました。母も母で、「それじゃダメよ」「こうしなさい」「ああしなさい」と口うるさく、母の言うとおりにしなければなりません。夏休みの自由研究など、「まるで母の作品」でした。

私が不満に思っていることなどおかまいなし。父も母もそんなとき、決まって満足気でした。子供の宿題を、誇らしげに眺めていました。

褒められたがる親

父や母は、先生や学校の評価ばかり気にしていました。そして、自分たちが「手を出し口を出し」で仕上げた宿題の評価を、決まって私に尋ねるのです。「先生にほめられた？」と母が聞けば、父も「先生、感心してただろ？」と決まって聞きます。私は幼くして、「自分でひとりでやったんじゃ、褒められるようなものにはならない。親に手伝ってもらわないとダメなんだ」と思っていました。

両親揃って「毒親」の悲劇

両親揃って完全に「毒親」でした。せめてどちらか片方の親が、それに間違っていることに気づいてくれたなら。もう片方の親に、やめるように言ってくれたなら。私は、大人になった今でも生きづらさを感じ続けている「毒親育ち」にはならなかったと思います。

私はずっと思ってきました。出来栄えより、ひとりでやり遂げたことをほめられてみたい。ほかの子と比べて下手でも、お父さん、お母さんには上手に見えるよ！！と言われてみたい。ずっとそう思っていました。

子供から感謝されたがる親

しかし私が親に言うのは、「お父さんさすがだね」とか「お母さんありがとう」。そう言わなければ、親の機嫌が悪くなる。ひどいときには「感謝の気持ちはないのか！」と怒られたりするのです。

言いたいことが言えなかった子供時代。その影響

私は大人になった今でも、親に言いたいことが言えません。嫌だ嫌だと思いつつ、「お父さんさすがだね」とか「お母さん、素敵だね」とか、言ってしまいます。私はいつまでも、宿題を手伝ってくれた親に「ありがとう」「さすがだね」と言わされてる子供のまま。大人になったのだから、大人同志の対等な付き合いができるようになれば・・と思うのだけれど、それができません。

自分の親が「毒親」だと気づいた

それができないのは、自分が大人になりきれてないダメな人間だからだ、と思ってきたけれど、自分が「毒親育ち」なのだと知って、自分を責めるのはやめようと思えるようになりました。私は、好きでこんな人間になったわけじゃない。子供だった私が、あの家庭で生き延びるためには、そうするしかなかったのです。ウチの親は、私が無理をしていることに気づくべきでした。しかし、心底バカなウチの両親は、私がゴマをすればするほど気分をよくし、調子にのり、私にさらにそのような態度を要求し続けたのだと思います。

毒親育ちの私が、大人になった今でも、生い立ちの影響を強く感じるのは、職場で人と協調して作業をしなくてはいけないときです。

対人関係がひどくストレス

私は、人と一緒に何かやったり、協力し合って何かするのが嫌いです。人と一緒になってやると、自分の仕事も結果も手柄も、全部持っていかれるような気がして怖いのです。

だから、ひとり完結型の仕事の方がパフォーマンスが上がります。そして満足度も。子供の頃に渇望していた「ひとりでできた！」という達成感を、私は今でも求め続けているのかな、と思うこともあります。そして、誰かが手伝ってくれたりすると、気疲れしてしまう。「さすがですね」とか、同僚に言わないといけないかな・・などと思わず考えてしまうのです。

毒親からの解放はゆっくりと

私には「どうしてこんなに人間関係が旨くないのかな」と情けなくなることが多々あります。でも、それは私の素質ではなく、毒親の影響なんだ、と考えることで、少しずつ肩の力が抜けてきました。２０年以上も、毒親と同居してきた私です。そんなに簡単に変われるはずない、だからゆっくりでいい・・自分にそう言い聞かせています。

最近ちょっとだけ、人との一緒に何かすることに、気疲れすることが減ったかな、と思えるようになりました。

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