子供を裏切る毒親。母親が原因？娘のトラウマ (2)

それはまさしく私が未だに抱えている不安でした。私は、愛されているという感覚がイマイチわからないところがあります。完璧な自分でないとみんな私のこと嫌いになるに違いないと思いこんでる。人を信頼することができない、というよりも、人を信頼するという感覚がわからないのです。 ...

「昨日の光景が目に焼きついて、夕べ寝れなくなっちゃった」。翌朝夫に話しをしました。「あなたもいつか、私にプイッとそっぽを向き、私から去って行くんじゃないかと不安で仕方なくなっちゃったんだよね。私はあなたのことを信頼できてないのかな。信頼したいのに・・」。

「ねぇ、人を信頼するって、どういうこと？」

子供のような質問を投げかけた私に、サラッと夫が言いました。「相手に無償の信頼を与えるってことだよ。見捨てられたくないとか、傷つきたくないとか、見返りとか保証とか一切求めず、ただひたすら相手を信じるんだよ」。

「ひょっとして信頼するって、思い込み？」尋ねた私に夫が笑って答えました。「そうだと思うよ！」。人がいつ裏切るかなんてわからない。相手が信頼に足る人だったのかは、死ぬまでわからない。夫のことを今信じずに、臨終の時に「この人、最後まで私を裏切らなかったなぁ」とはじめて信頼できるようになるなんてもったいないな、と思いました。

疑うことを知らない子供のように、トコトン夫を信じてみようと思いました。裏切られるかもしれないと心配しながら生きるより、たとえ裏切られることがあったとしても「あなたのことを信じ続けた日々に悔いはない」と胸を張れる人生を送りたいと思いました。

親を信じては裏切られることを繰り返していた子供時代。その傷は、40歳を過ぎた私の中に癒えることなく残っていました。それでも「信じる気持ち」が、私を強くしてくれました。私のトラウマは、少しずつ癒えつつあります。

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