「変わった人にならないで」と発達障害の子供に言った母親 (2)

「変わった人にならないで」と発達障害の子供に言った母親 (2)

この人の母親は、教育熱心で近所でも有名な人でした。「母は、自分の子供が『変わった子』という評判になることを、とても恐れていたと思います」。 ...

この人は、自分を押し殺して生きるようになったと言います。「自分を出せば、変わった人だと思われる。そしたらみんなに嫌われる、そう思っていました」。

この人が発達障害だとわかったのは、結婚して実家を出た後だそうです。「うつになって病院に行ったら、発達障害だと言われました。やっぱりそうだったのかと、どこかホッとした自分がいました。普通を装って生きることに、疲れ果てていたのかもしれません」。

そのことを知っているのは、この人の夫だけ。「実家には言いませんでした。言えるわけありません。言ったとことで、さらに嫌われるだけです。私はこれで完全に、親に捨てられるんだな、と思いました」。そして今も、自分を出すのが怖い、人と深い仲になりたくない、といった生きづらさを隣り合わせの毎日です。

「私の生きづらさは、発達障害だから? 毒親育ちだからじゃないかと思えてなりません。お願いだから、変わった人にだけはならないでね、なんて何度も念を押さたら、発達障害の人でなくても傷つくと思います」。


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