愛着障害の妻 (2)

愛着障害の妻 (2)

しかし、結婚をきっかけに、愛着障害を乗り越える人もいます。 ...

冷たい親に育てられ、愛着障害になった人がいます。

「私は母にいい印象がありません。私を突き放すような冷たい目。それだけです」。そう語るこの人も、結婚生活を通じ、愛着障害を乗り越えた人のひとりです。

「私は、些細なことですぐキレてました。夫が何か言うとそれを悪くとり、どうせ私のこと嫌いになったんでしょ、バカにしているでしょ、と噛みついてばかりいました」。しかしそんなこの人も、今、とても幸せだと言います。

「夫は、そんな私を一度も投げ出しませんでした。僕はあなたを嫌いになったことなんて1度もない、どうしてそうなるのよ・・と私の言っていることの意味や気持ちを知りたがりました」。そのブレない態度が、この人を少しずつ変えたと言います。

「夫は呆れるほど諦めませんでした。そして、そんな夫にちょっとうれしくなってる自分に気づいたんです。私に、こんなに興味を持ってくれる人がいるなんて、って」。無関心な親に育てられたこの人にとって、それは生まれ始めての「幸せの感覚」だったと言います。結婚10年目のことでした。

その頃から、夫のことだけは信頼してみよう、と思うようになったそうです。「私にとってそれは簡単なことではありませんでした。ことあるごとに自分に言い聞かせました。不安にならなくてもいいんだ。心配すること何もないんだ。どんな私でも、この人は私のこと捨てたりしないんだから、って」。

この人は笑って言います。「自己暗示って結構効果があるんだな、と思いました。最初は、無理やり自分にそう言い聞かせていたのに、いつしか、それが本当の自分の気持ちのような感覚になりました」。

愛着障害は、治るものではありません。だから多くの人が、その生きづらさと隣り合わせの人生を送ります。この人も、心を開けるのは夫だけだと言います。「それでいいや、って思ってるんです。子供の頃の心細さや孤独感を思い出したら、今は天国です。結婚生活が、私を変えてくれました」。


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