見て見ぬふり。子供に薄情な親

見て見ぬふり。子供に薄情な親

親から虐待されている子供がいます。子供にとって、それだけでも辛いことなのに、ほかの家族が、見て見ぬふりをしている・・そのことにも傷ついている子供も。父親による子供の虐待を、見て見ぬふりしている母親。母親による虐待を、見て見ぬふりしている父親。そこには、どんな問題点が隠されているのでしょうか? その特徴は? 心理は? そのような親に育てられると、子供はどうなるのでしょうか。 ...

子供に薄情であること。それも、子供への精神的・心理的虐待です。

子供に暴力を振るったり、暴言を吐いたり、冷たい態度を取ったり。それが、子供への虐待になることは、広く知られていることでしょう。しかし、それを見て見ぬふりすることもまた、子供を深く傷つけることです。

いじめの問題では、直接的にいじめを行っている人だけでなく、それを傍観している人や、見て見ぬふりをしている人など、「無関心」な人もまた同罪だと言われます。虐待も同じです。子供が虐待されていることに無関心だったり、見て見ぬふりをすることも、虐待なのです。

父親からの虐待を、母親が見て見ぬふり・・。そんな家庭で育った人がいます。

「父のしてきたことは、明らかに虐待です」。そう語るこの人は、子供の頃から父親に暴力を振るわれたり、けなされたりしてきたと言います。母親は、どうしていたのでしょうか。「母はいつでも、見て見ぬふり。私の味方になってくれたことはありません。母は薄情な人でした」。

父親だけでなく、薄情な母親のそんな態度にも、傷ついてきたと言います。「私は、父のことだけでなく、母のことも信じられません。親のことを信じられない人は、誰のことも信じられない。世の中に、自分の味方が誰もいないような気がして、誰にも心を開けません。私には、いい友達もできませんでした」。

この人が感じている生き辛さはそれだけではありません。「私は、自分が好きになれない。自分に自信がない。父が自分を虐待したのは、自分に悪いところがあったからだと思い込んでいるようなところがありました」。

この人は言います。もし母親がかばってくれたり、自分の味方になってくれていたら、違う人間になれていたのではないかと。「母が見て見ぬふりなので、父が暴力を振るうのは、自分が父から怒られるようなことをしたからだ、100%自分が悪いと思ってしまいました」。「父は何かにつけ、私の容姿や持ち物やしゃべり方をけなしてきました。母も見て見ぬふりなので、父の言っていることが本当なのだと思い、自分は相当恥ずかしい存在なのだと真剣に思っていました」。

もしも母親が「そんなことない!」とか「それは言い過ぎだよ」とか「暴力は、絶対ダメ」と庇ってくれたなら? 「私は、そこまで、自分を責めずにすんだと思います」。普通の母親なら、子供を庇ったり、父親との間に入って仲裁したり、父親にやめるよう説得するでしょう。しかし、子供を虐待する親の配偶者ほど、そんなとき見て見ぬふりを決め込みます。

なぜそうなってしまうのでしょうか。 [...]


人気の記事
いい子症候群診断【セルフチェック】
親パワハラ診断
自己肯定感診断【簡単チェック】
毒親チェック
自殺危険度診断【セルフチェック】
acタイプ診断
親ストレス診断
共依存度診断【セルフチェック】
燃え尽き症候群セルフチェック
愛情不足診断【愛着障害】


    先頭へ戻る