「察してちゃん」な毒母が原因のうつ (2)

しかしこの人も、子供の頃は、そんな母親に合わせようとしていたと言います。「母の機嫌がちょっとでも悪そうだと、宿題やってないせいかな、テレビ見てるせいかな、手伝いしなくちゃいけないかな、とか母から何か言われる前に、思いつくこと全部やってしまうような、そんな子供でした。それをしないと、気が利かない、そんなんじゃダメよ、と叱られる。不安だったんです」。 ...

母親の顔色を窺い、気を使い続けた日々。それは、この人の人格形成にも悪影響を及ぼしました。「私も、察してちゃんになってしまいました。母の気持ちを察してばかりいるうちに、それが普通だと思ってしまったと思います。自分の気持ちを伝えなくても、相手が察してくれて当然だ、そうするべきだって」。

この人は今、自分の思っていることを、相手に伝えるようにしていると言います。そして、自分が変わると、相手に期待することも確実に変わっていきます。

「前は夫にも、察して欲しいとばかり思っていましたが、今は、こうして欲しいとはっきり言うようになりました。自分が変わったら、相手に期待することも変わるものなんですね。前は夫から〇〇して、〇〇しないで、とはっきり言われると頭にきていたのですが、今は全然。相手の思っていることがよくわかっていいな、ってうれしくなります」。

この人のうつは、快方に向かっています。

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