うつの症状「人の機嫌が悪いと不安になる」の原因と治し方

人の機嫌が悪いと不安になる、と言う人がいます。どのような人がそうなりやすいのでしょうか。その心理は？　原因は？　それは治すことができるのでしょうか。 ...

機嫌が悪いときというのは、誰にでもあります。それを表に出さないようにするのが理想でも、そうもいかないことがあるのもまた自然なことです。

そんなとき、周囲の人は心配します。「何かあったのかな」「大丈夫かな」と。通常は、そこまでです。「自分のせいだ」とは思いません。しかし、人の機嫌が悪いと不安になる人は、「自分に責任があるんじゃないか」と思ってしまいます。

そのような人は、人の機嫌が気になってばかりいます。少しでも暗い顔をしていると、「私のせい？」と不安になったり、ご機嫌を取ろうとしてしまいます。

そのような状態は、「他人の感情に責任を感じている」と表現されることがあります。本来、機嫌は自分で治すものであって、人に治してもらうものではありません。しかし、機嫌が悪いときに、それを他人のせいにする人と長く付き合っていると、「自分のせいだ」「私が、機嫌を直してあげなくちゃいけない」と思い込まされてしまうのです。

すぐ機嫌が悪くなる親に育てられ、大人になりうつになった人がいます。

「母は、すぐ機嫌が悪くなる人でした」。そう語るこの人は、母親の機嫌が悪くなられることが怖くてたまらなかったと言います。

「さっきまで笑ってたかと思うと、機嫌が悪くなってる」。母親の機嫌が悪くなるたびに、「私何かした？」と思ったそうです。「思いつくことをしました。脱いだ洋服を片付けるとか、行儀よくするとか、テレビを消して宿題をするとか。すると母の機嫌が治ります」。 [...]