acの心理!「他人の目が気になる」の原因 (2)
子供を否定してばかりの親は、我が子を「他人の目が気になる子供」にしてしまいます。 ...
「母は、私をけなしてばかりでした」。そういうこの人は、人の目が気になるという生きづらさに長く苦しみました。
「母は、私を『完璧な娘』にしたがりました。学校の成績とか、習い事とか、しつけとか。少しでもダメなところがあると矯正されます」。それだけではありませんでした。「努力してもどうにもならないことまで言うんです。鼻が低いとか、痩せすぎだとか、色が黒いとか、性格が暗いとか、おとなし過ぎるとか、もっとしゃべりなさい、とか」。容姿や性格まで容赦なく、欠点・弱点を突いてきたと言います。
ものすごく怒るとか、怖いとか、そういう雰囲気の母親ではなかったそうです。「母はいつもそれを冷静に言うんです。そうねぇ・・もうちょっと鼻が高いといいんだけどねぇ・・みたいな。それがかえってよくなかったと思います。母があまりに冷静なので、そんなこと言わないでよ!とか、私も言えなくなってしまったところがあります」。
この人は次第に「自分はダメなところだらけ。そしてみんな、自分のことをそう思ってるんだ」と思い込むようになっていったと言います。「思えば私は、小学校高学年の頃に、すでに生きづらい状態でした」。自分が人からどう見られているのか、そればかり考えていたと言います。しかし、それが異常だとは思っていなかったそうです。
「私は子供の頃から、成績もしつけも、容姿も性格も・・完璧な娘であるように求められ続けてきました。そんな私にとって、母から見た自分を意識することは当たり前でした。自然体で生きて楽しくても、母の目からみてそれが理想の娘像とは違えば、私は失格です。私は常に、母の目や、先生や、友達の目から見た自分を意識し、自分はどうあるべきかを考えていました。みんなそうやってるんだと思っていました。それがうまくいかない私は、努力が足りないんだと思っていました」。
こういうのを「人の目を気にする」って言うのか、と知ったのは、ひょんなことがきっかけでした。「中学生のとき、先生から、人の目を気にするところがある、と指摘されたことがあったんです。それを言われた母は、娘の完璧神話が崩れ、ひどくショックを受けていました。先生にそう言われた、気をつけなさい、と私に言いました。私はそれ以来、人の目を気にしていると思われないように気を付けることを余儀なくされました」。
いい人だと思われるように振舞う。しかも、そう思っているとバレないように・・。そんなこと、長く続けられるはずありません。生きづらさに耐え切れなくなったのは、28歳のときでした。
「私のような人を、アダルトチルドレンを言うんだって、初めて知りました」。あれから3年。今は、朗らかです。
「ACから回復するのに、3年かかりました。自分が傷ついていることに気づくのに1年かかりました。母に言われたことを、ノートに書いたり人に話したり、吐き出せるようになるのに1年。親を恨んでも恨みきれない気分でいっぱいになり、そんな自分に、自分で同情を示せるようになるのに1年かかりました」。
最近では、他人の目が気になることもなくなったそうです。「どう思われたっていいじゃないか、と開き直ることを覚えました。人からどう思われても、自分は自分。人から褒められれば天にも昇る気持ち。そうでなければ、自信喪失。人の評価によって、自分の気分が激しくアップダウンするような辛い気分は、もう2度と味わいたくないです」。
実家には帰っていないというこの人。「今、母に会うと、ACだった頃の自分に後戻りしそうだから。私にとって母は、そのくらい強力なパワーの持ち主です。逃げてると言われれば、逃げるのかもしれない。でも、大事なことは、母と対決するのか、母から逃げるのか、自分で決めることだと気づいたんです。逃げる、ひたすら逃げる! それは私が下した決断です」。
自分の人生のかじ取りが、生まれて初めてできたような気がしたと、言った彼女の表情は、自信に満ちていました。
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