生き辛さの解決法 (2)

生き辛さの解決法 (2)

1.自分を責めない

もしあなたが、生きづらさの原因が「自分」にあるような気が少しでもしていたら、今日から、自分を責めるのはやめにしましょう。どうすればいいのかわからなかったら、いっそのこと、誰かのせいにしちゃいましょう! 心の中で、「あいつのせいだ」と思うのはあなたの自由。誰にも迷惑かかりません。誰かのせいにして、あなたが、ほんの一瞬でも、生きづらさから解放される瞬間ができるのなら、その方が大事。その一瞬があることで、少しずつ心が元気になっていけるのです。 ...

虐待されてきたなど毒親育ちの人は、「親のせいだ!」と思いましょう。実際そうなのです。あなたは何も悪くありません。発達障害の人は、「発達障害のせいだ。自分は何にも悪くない!」。自分で選んで発達障害になったわけではないのです。あなたは何も悪くありません。いじめを受けている人や不登校の人も。いじめたアイツが悪い、かばってくれない先生が悪い、話を聞いてくれない親が悪い、と思っていいのです。どんな人にも、大人にだって、自分ひとりの力では解決できない問題があります。誰も力になってくれない、自分の味方なんてひとりもいない、と感じられているのなら、「そんなのひどい!」「みんな冷たいからいけないんだ」と思っていいのです。

そして最後に必ず「だから、自分を責めるのはもうやめよう」とつぶやき、自分で自分を解放してあげましょう。そこが肝心です。

2.変わろうとしない

自分を責めることをやめたら、次にするといいことは、「変わろうとしないこと」。生きづらさを感じている人の中には、今の自分では不十分な気がしている人が多くいます。「いつか立派になったら、生きづらさを感じなくてもよくなるはずだ」と思っていたり、「こんな自分だから、生き辛いんだ」と自分を卑下しているところが少しでもあるのなら、今日からしばらく自分を変えよう、変わろうとすることをやめましょう。

世の中には、もう少し、変わる努力をした方がいいのでは・・?という人もたくさんいます。しかし、生きづらさを感じている人は、たいてい逆です。変わろうとすればするほど、自分の悪いところに意識が向きます。自信がなくなり、今の自分じゃダメな気がしてきます。生きづらさを感じるのは、自分にダメなところがあるからのような気がしたり、「ダメなところのある自分には、生きづらさから解放される資格なんてない」としか思えなくなったりします。

あなたに今、自覚している自分の欠点や弱点や、人から嫌われて当然だと思われることをしてしまった過去があったとしても、だからといって、生きづらさを感じなければならないことはならないのです。人はみな完璧ではありません。間違ったことをすることもあります。人に迷惑をかけたり、嫌われるようなことをやっちゃったり、そんなことは、誰にだってあるのです。生きづらさを感じる人は、むしろ、自分の欠点や、「無かったことにしたい過去」や、「こんな自分がイヤになる」「こんな自分じゃダメだ」と思っているところも含めて、自分で自分を好きになることが大切です。それには、自分をあえて変えないようにすることも大事なのです。

3.人と比べない

そのためには、人と自分を比べない、ということも大切です。人と自分を比べると、自分が劣っているような気がして、変わらなければならないと思えてくるからです。そう心がけても、どうしても人と比べてしまう、という人は、「今を生きる」という感覚をぜひ覚えてください! 今、このとき、この瞬間だけのことを考える習慣ができると、とても楽になります。

「今を生きる」感覚をつかむために、過去の自分と今の自分を比べることもやめてみましょう。過去の自分を思い返しても、実は「だから何?」くらいのことなのです。未来の自分をイメージすることも、今の自分と未来の自分を比べることになります。それもお休みしましょう。将来像をイメージすることは、絶対的に悪いことではないけれど、「今を生きるモード」の感覚を身につけるにはには、それもやめてかまいません。大事なのは、「今」。将来のことを考えなくても、今、目の前にあることだけを大事に生きる。その瞬間瞬間を紡いでいけば、いい人生になるのです。

自分を癒す

そして最後に。自分を癒す時間を、た~くさん作ってください! 好きな音楽を聴いたり、美味しいものを食べたり、飲んだり、テレビを見て笑ったり、ときには泣ける映画で泣いたり。生きづらさを感じている人は、人より苦労のたくさんある人です。食欲旺盛な人が、人よりたくさん食べるように。甘いものの好きな人が、人よりたくさんケーキを食べるように。生きづらさを感じている人には、それを癒す時間が、人よりたくさん必要なのです。うんとうんと自分を甘やかし、リラックスタイムをたっぷり取り、疲れた心をこまめに回復させてあげましょう!

長年苦しんだ生き辛さから解放された人がいます。発達障害を持つこの人は、今の自分を好きになることで、生きることが楽しくなったと言います。「発達障害の私の人生は、生きづらさとは無縁、とはいかないと思います。でも、以前と違うのは、そんな自分がイヤじゃないことです。生き辛さを感じがちな私も私の一部。それでいいんだな、と思ったんです」。ちょっと今日は辛い気分だな、と思ったら、帰りにお菓子を買って帰るそうです。週末は温泉に行ったりもするそうです。「それが、私が見つけた自分で自分を癒す方法です。生きづらさを、自分の中から無くしてしまおうとばかりしていたけれど、共生する方が私には向いていたみたいです。生き辛さと仲良くすることを覚えて、生きることがラクになりました」。


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