毒家庭。特徴と子供への影響 (2)

母は、私に意地悪でした。 ...

私は、４歳年上の姉とふたり姉妹でした。家族みんなのお気に入りは、頭がよく話も上手な姉。私はずっと思ってきました。「私は、なぜ生まれてきたんだろうか」と。私はいなくてもいいんじゃないか、いえ、いない方がいいんじゃないか、としか思えませんでした。

母は、私にひどく意地悪でした。母は、姉がすることは何でも褒めるのに、私のことはけなしてばかり。姉がお手伝いをすると「気が利く」と褒めるのに、私が同じことをすると「余計なこと。しないでいい」とか言いました。

後で知ったことですが、母が私に意地悪だったのは、祖母の入れ知恵でした。祖母は、「将来性があるのは、お姉ちゃんの方」と母に言い、私の悪いところばかりを母に指摘していたそうです。母は、祖母からそれを言われるたびに、私のことがかわいく見えなくなっていったようでした。

父は父で、そんな母や祖母に頭があがりませんでした。父は、婿入りした身でした。父は、私をかばうどころか母に同調していたので、母の意地悪は、父の応援を受けどんどんひどくなっていった感じさえありました。

そして姉も。姉は、父や母がいるところではイイコのふりをしているのに、いないところで私に意地悪をしました。自分がやったことなのに、「〇〇ちゃん（私）がやった」などと言い、私が怒られるようなこともありました。

私は長く、自分など生まれてこなければよかった、と思ってきたのだけれど、最近になって、ちょっとうれしいことがありました。姉が謝ってくれました。

姉は言いました。「〇〇ちゃん（私）が、お母さんから意地悪されてるのを見て、自分はそうなりたくないと思ってた。だから、自分だけイイコのふりをして、〇〇ちゃんを悪者にしていたと思う。悪かったと思う。ごめんなさい」と。姉は姉で、毒親の被害者なのだなと思いました。

違う親の元に生まれたかった、とよく思います。姉は姉で、もし違う家庭に生まれていたら、妹に意地悪するような人にはならなかったんだと思います。毒ババが毒母を生み、毒母が毒父を生み、毒なきょうだいを作ってしまった・・。

姉は、私に謝ってくれたけれど、父や母は、謝るはずなどない。自分たちのしてきたことが間違っていただなんて、今でも微塵も思っていないのだから。