【親を介護施設に入れたい2】サ高住は実際いくらかかるのか (2)
A施設の月額費用内訳
家賃 35,000円
共益費 7,000円
水道・光熱費 20,000円
食費 48,000円
生活相談料金 10,000円
寝具のレンタル 2,100円
洗濯(月4回) 800円
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小計(住居部分) 122,900円
介護費 18,600円(概算)
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合計月額費用 141,500円 ...
「住居部分」だけでも、毎月12万円以上かかります。ひとり暮らしするのとさして変わりません。それなりにお金はかかるものだよなと思います。
これに、介護費を加えると月額14万円を超えます。父は、入浴介助が必要で「要介護1」、2割負担。ここの金額は、同じ「要介護1」でも1割負担の人なら半額に。要介護度が上がればさらに増え、要支援なら減ります。
食費は食べた分だけ
上記の食費は、朝食、昼食、夕食、おやつ2回の料金。この施設では、朝300円、昼600円、夕500円、おやつ1回100円で提供されていました。要介護状態でない人は、外食したり、何か買ってきて食べたりすることもできるそうで、回数が少なければその分請求額は低くなります。
その他の費用
この他に、以下のような費用が実費でかかります。
・レクリエーション費
・医療費
・おむつなど
また、衣類を買うとか、そのようなことが発生したときにも、当然のことながら自己負担です。入居する施設の地方によっては、冬場、暖房費などがプラスされるところもあります。
介護費
自宅で介護するときにも、サ高住で介護してもらうときにも、同じ介護保険サービスを使うことになります。でも介護費は、自宅介護より高くなるのでは?と思います。自宅で看ているときには、家計が苦しいからデイサービスは週1回にしたいとか、介護費を抑えることができますが、サ高住に預けているとそうもいかない。介護のすべてを施設にお任せすることにより、同じ要介護状態でも、介護費用は自宅介護よりかかることになるだろうなと推測できます。
入居費
月額費用とは別に、入居時に初期費用を取られることがあります。サ高住は、老人ホームに比べて入居費が比較的安いという傾向があり、入居費がかからないところもあります。調べたA施設では、約10万円。2年おきに更新料もかかりました。
父を介護施設に入れた場合の家計
両親は年金で暮らしており、月額年金金額は、ふたり合わせて約30万円。父をA施設に入居させた場合の家計はこうなります。
母の生活
家賃 60,000円
光熱費、電話代など 50,000円
税金 13,000円
医療費 2,000円
食費(スーパー) 18,000円
日用品・薬(ドラックストア) 7,000円
父の生活
サ高住(住居部分) 122,900円
サ高住で受ける介護 18,600円(要介護1)(2割負担)
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支出合計 291,500円
両親がもらっている年金額とほぼ一致。父の要介護度が上がれば、介護費用が増えオーバーします。リクリエーションに参加したり、衣類を新調したり、体調を崩してお医者さんにかかったなど医療費が発生すれば、完全にアウトです。
父を介護施設へ。諦めました。
母には、父を介護施設に入れることを諦めてもらいました。これではあまりにもギリギリ過ぎて、臨時の出費に耐えられません。資産も貯金もない夫の実家。完全破綻まっしぐらです。
しかも、「こりゃ一生、精神病院暮らしだろう」としか思えなかった父が、思ったより回復して元通りになりました。家に帰りたがってもいました。入院中の父は、母が父を施設に入れたいと真剣に画策してるとか、それを受けて息子夫婦が介護施設探しをしてるとか、そんなことは露知らず、しかもせん妄を起こして入院したときの記憶もない。「いつ家に帰れるんだ?」と無邪気に言っており、母が「もうあなたとは一緒に暮らせない。施設に入って欲しい」だなんてとても言える雰囲気ではありませんでした。言ったとしても、父からすれば晴天の霹靂で、到底納得できないだろうと思われました。
貯金を始めた母
夫は母に言いました。「これから毎月貯金をしていこう。今度オヤジが暴れたら、施設に入れられるように備えよう」と言い、父を介護施設に入れることを母に諦めさせました。そして、貯金額を決め、積み立てをしています。
介護施設はお金がかかる
思ったこと。それは、介護施設に入れるとは、なんともお金のかかるものだ、ということ。それは、以前からよく聞いていた話で「そうなんだろうな」と思っていたのだけれど、私は、「介護施設にお金がかかる=介護にお金がかかる」だと思っていました。でも実際に細かく見ていくと、介護にお金がかかるというよりは、介護施設での「暮らし」、つまり居住費やら食費にお金がかかる、ということでした。
介護費は、介護保険でカバーされており、収入によって1割負担とか、2割負担とか負担割合も変わるので、支払えないような金額を請求させることはないのだな、という印象です。しかし居住費は違う。そこに入居している「家賃」や「光熱費」にあたる費用、毎日の食費、洗濯代・・それは当然、いくら親が要介護状態であっても介護保険で保険適用されるわけもなく、実費となる。
生きるとは、なんともお金のかかるおのだ・・それを痛感しました。母が、父を介護施設に入れるということは、母の生活と、父の生活、2世帯を維持しなければならないということ。家賃だったり光熱費だったり、そういうものが倍額かかる。その負担が大きい。母には今後も父と同居してもらって、ふたりの年金を足した金額で生きていく、それがベスト、というか、それしかないのでは?と私たち夫婦には思われました。
自宅介護の様子
要介護1の父は、現在、週2回デイサービスに行っています。それは、父のためであり、母のためにもなっているようです。デイサービスのある日は、父は9時前から16時過ぎまで家にいません。母の息抜きになっているようです。
母の負担を減らすべく、配食サービスを手配しました。父は、民間の高齢者向け配食サービスから届くお弁当を、昼と夜、1日2回食べています。朝はレトルトのお粥と決め、食事作りから母を解放しました。
夫は、週に1度母に電話をし、実家の様子を聞いています。母が話しやすいようにと、父がデイサービスに行っている間に電話をし、母の愚痴?悩み?報告?を聞いています。
母が自宅介護をしてくれているおかげで、今は家計に余裕があります。アル中の父も要介護となり、さすがにもう飲みには行っていないし・・! 貯金額を夫が決め、今後のいざというときのために、年金の一部を貯金しています。
今後父を施設に入れるとしたら・・
いろいろな施設をあたってみて、民間の介護施設は、費用がピンキリだと痛感します。手厚いケアで高額な施設もあれば、逆に、「この金額で大丈夫なの?」と思うほど安いところもある。
でもそれも、よくよく調べてみればどうやらワケがありそうで。安い費用で入れる介護施設は、寝たきりの方専門だったりします。聞いたところによると、寝たきりの方のケアは、最も大変なのかと思いきや(家で看るのには最も大変だと思われますが)、動き回らないから費用は抑えられるのだそうです。
考えてみれば、要介護状態にあっても、要介護1とか2とか、比較的元気なお年寄りには、美味しい食事やおやつ、アクティビティやレクリエーション、声掛けなどの会話も必要です。こうしたい、ああしたいと、本人の意思も比較的しっかりしているから、それを尊重する態度を取らなければならない、といったことも発生するでしょう。世話が大変です。コストがかかります。それもまだ穏やかな人ならいいけれど、「暴言・暴力のある要介護1とか2の人」は、最も介護職員を悩ませる存在なのだとか。体が多少言うことをきかなくなっていても、まだまだ体力が残ってる、口が達者、だから厄介・・父はまさしくそのゾーンにいる老人だったりもします。
もし今後、父を介護施設に入れるタイミングがあるとしたら、寝たきり状態になったときかな、と思います。介護保険サービスはよくできていて、そのような状態でも、ヘルパーさんを派遣してもらうなどして自宅で看ることもできるようです。しかし、母の負担が重ければ、そのときには、施設を探さなくちゃいけないなと思います。その場合には、「住居」部分がしっかりしているサ高住である必要は必ずしもないかな、とも。「入所条件、要介護4以上」といった介護施設をピックアップし予算内に収まるようにできないか検討したり、特養(入所の順番待ちをしているうちに父が逝ってしまいそうですが)なども視野にいれ施設を探そうと思います。
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