【要介護】86歳マイナスからの出発。生き甲斐を見つけた父
肉親を亡くして落ち込んでいた父(老)。その前向きさに脱帽。
7月18日。夫、実家へ電話。ここ1週間の父の様子を母から聞く。父86歳。生き甲斐を見つけたらしい。 ...
父のささやかな生き甲斐
父は、スポーツが好きで、昔からプロ野球や相撲など、選手や力士の成績をノートにつけ続けています。父は現役時代、教師でした。夏に帰省するたびに、あらゆるスポーツ関連の成績を細かい字でノートに記録し続ける父の姿は、嫁である私も毎年見ており、「選手たちの通知表でもつけてる気分なのかな?」「選手の成長を日々、見守ってる気分なのかも」とか、思っていたっけ。
父、86歳。今日も、デイサービスにでかける寸前まで、熱心に新聞から自分のノートに勝敗を転記していたそうです。「もうすぐデイサービスの迎えが来るよ」と母に言われ、父はこう言ったそうです。「これは俺の生きがいだ」と。
生き甲斐っていつでも見つけられる
私は父から、随分と嫁いびりをされてきたので、はっきり言って父のことが嫌いなのだけれど、これに関しては父をプチ尊敬します。私は更年期で、ここ数年テンションあがらないことが多い。どんな些細なことでも、「これが生きがいだな」と思えることがあるのは、素晴らしいことだと思う。そういうものがないと人は、文字通り生きる甲斐を見つけられなくなってしまう。でもそういうものがひとつでもあれば、人は生きていける。そう思う。
スポーツの勝敗表をノートにつけて何になるんだ?と思えなくもない。しかし、そんなことどうでもいいよね。自分が好きなこと、人からどう思われるかなんて気にせずにやればいい。だーーーい嫌いな父(正しくは義父)だけど、ちょっと見習おうと思いました。
人は最後まで前向きに生きられる
しかも父は、最近、生き甲斐を失くしたばかりでした。だから余計に、86歳でゼロから、いえマイナスからの出発でも、生き甲斐を見つけられるんだ・・とちょっと感動してしまった。
父は、7ヵ月ほど前「生き甲斐」を失い、気が狂ってしまい、精神病院の閉鎖病棟に入院していました。入院期間は4ヵ月。やっと退院してきて3ヵ月半が経ち、父は、すっかり立ち直ったのだなと思う。父は86歳です。もう復活はないと思っていました。人っていくつになっても、立ち直れるものなんだなとつくづく思う。
父に何があったのか・・。それはそれは、大騒動でした。父にはそのときの記憶はないのだけれど、私たち家族(母、遠方に暮らすひとり息子の夫と私)は悪夢のような半年でした。 [...]
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