娘に冷たい毒親。父親の心理と末路 (2)

私は、友達とも恋人ともうまくいかない。ちょっとしたことで、相手が離れて行ってしまうのではないかと、怖くて仕方がない。私は、恋人とうまくいかなくなったことをきっかけにうつ病になり、実家にも帰らなくなりました。 ...

うつの本や、毒親という言葉を知り、私のうつの原因は「見離され不安」であり、そしてその大元の原因が父であることに気づきました。私は、それをきっかけに、少しずつうつがよくなり、そして７年経ち、勇気を出して、実家に電話をしました。

音信普通だった娘からの突然の電話。電話を取った母は、驚いた様子でしたが「元気にしてるの？」私を咎めもせず、明るくそう言ってくれました。父に、電話を替わってもらいました。父は、ひどく不機嫌でした。「お前のことは、もう娘だとは思ってない。俺は、ちゃんとしないヤツには、何もしてやらないんだ！」。

子供の頃から、言われたくない、と恐怖におののいていたあの言葉を、とうとう私も言われてしまいました。怖かったけれど、毒親についての知識を深め、うつ病を克服した私は、以前よりひと周り強くなっていました。

食い下がり、父と話をしました。父の言う「ちゃんとしてないヤツ」とは、盆と正月にきちんと顔を出さないヤツ。お歳暮やお中元などの「貢物」を親にちゃんとしないヤツ。常に親を気遣う、そういう姿勢を常に見せ続けているヤツだけに、親から愛される権利が生まれる・・のだそうです。

「この人、ちょっと変かも」と思いました。そしてしみじみ「私は、見離され不安を感じて当然の環境で育ってきたんだな。かなり不幸な生い立ちだったんだ・・」と自分で自分に同情しました。

いいこにしてなきゃお父さんから嫌われちゃう・・そう思っていた子供時代。それは、勘違いでも、被害妄想でもありませんでした。本当に、自分に尽くし、絶対服従しなければ、実の子供でも簡単に切り捨てる、そんな正真正銘の毒父でした。