人の気持ちがわからない母親

お金のことしか頭にない。がめつい毒母は愛情不足の母親でもあった！

母の頭の中は、金・金・金。人の気持ちがわからない母。そんな母に、私たちきょうだいは、自分たちの気持ちを踏みにじられてきました。 ...

母をひと言で表現するなら「がめつい女」。母の実家は、決して裕福ではなく、子供の頃からお金の苦労が絶えなかったそうです。会社員の父と結婚し、そこそこの暮らしをするようになったものの、母には、私が子供の頃から、ものごとを「損得」でしか見ないようなところがありました。

子供の頃、こんなことがありました。父や母とスーパーで買い物をしていました。父が言いました。「何かお菓子を買ってやろう。好きなものを選びなさい」と。私は兄とふたりで、それぞれ好きなものを選びました。兄は、500円のお菓子を、私は好きなキャラクターの絵が描いてある200円のお菓子を。母は私は言いました。「そんなものでいいの？」。

金額じゃない。自分の好きなものを買ってもらえる、それがうれしい。たとえ200円でも、好きなものを選んでいいと言ってもらったこと、それを買ってもらえることがうれしい。兄の500円と、私の200円、どっちが得したとか損したとか、そういうことじゃない。

母には、500円の物より、お気に入りの200円の方が、子供にとって価値がある、そういうことに思い至れないところがありました。あのときも、「あんたは、安上がりでいいわねぇ」と笑っていました。いつもそう。母は、物事の価値を必ず金額換算します。そしてその価値を、額面通りにしか受け止めない。

私は、愛情不足で育ちました。家には父もいる。母もいる。そこそこいい暮らしもしてる。それなのに満たされない。母に、文句を言ったこともあります。しかし、決まって言われました。「どれだけあなたにお金をかけてやってると思うの！」。自分が子供にかけた愛情さえも、お金に換算していました。

「たくさんお金をかけた人が、子供に愛情をかけた親なの？　違うと思うけどな。そんなんだから、私が愛情不足になっちゃったんじゃない？」

そして事件は起こりました。 [...]