子供みたいな母親その末路

親に振り回されっぱなし。気づいたときには手遅れ。私はアダルトチルドレンになってしまいました。

子供みたいな母親がいます。そんな母親に、疲れ切っている子供も。子供みたいな母親とは、どんな母親のことなのでしょうか。その特徴は？　心理は？　子供みたいな親に育てられると、子供にどんな影響があるのでしょうか。 ...

ある人が、その体験を語ってくれました。

母はいつもそう。子供から何かしてくれるのを待っていて、子供のために何かしようとは思ってくれない。そんな母に、もはや私は限界でした。

今思えば母は、私が子供の頃から、子供みたいな人でした。無論、子供だった私は、それに気づくはずもない。私はいつも、母に振り回されっ放しでした。

母は、子供が親に合わせるのは当然のこと、と思っている節がありました。私は３歳のときに、母に連れられバレエ教室に入りました。母には、バレリーナになりたかったのにそれが叶えられなかったというトラウマがあるらしく、その夢を私に託しました。私はバレエが嫌いでした。でも、私はそれを14歳まで続けました。「子供とは、親の夢をかなえてあげるもの」。私は、真剣にそう思っていました。

着る服も、食べるものも、すべて母のお仕着せでした。「ウチの子に、こんなものを買ってあげたい！」そんな母の希望を叶えるためだけのショッピング。だから私は、自分の好きなものを買ってもらったことなどない。でも私は、それに反発したことがない。「子供とは、親を喜ばせるために存在しているもの」。私は、本気でそう思っていました。

そんな生い立ちの私は、ストレスがたまっていたのだと言います。小学生のとき、先生から「情緒不安定なところがある」と指摘を受けたと、母はひどく落ち込んで帰ってきました。私は言われました。「情緒不安定なところ、治してね。治してくれないと、お母さん、困っちゃう」と。私は、母に申し訳ないような気がし、情緒不安定にならないように気を付け、さらに情緒不安定になりました。

そんな私も、結婚し、家を離れ、変わりました。本当に楽しかった。新婚生活が。母のいない毎日が。

そんな変化を敏感に察し、母は、私たちの新生活に、あれやこれやとケチをつけました。そんなとき母はきまって言いました。「あなたがそんなんじゃ、私はどうなるの？　ここまでがんばってあなたを育てた私は、どうなるの？　子育て失敗しちゃっんじゃないかってショックよ」と。

私は次第に、幸せであるはずの夫とふたりの生活に、実家にいたとき以上のストレスを感じるようになりました。自由に生きれば、夫と仲良し。でもそれは母を不幸にしていることになる。母に合わせれば、ストレスがたまって、夫に八つ当たりしちゃったりして、自分たちの生活がボロボロになる。

私は、諦めませんでした。母とも良好な関係を維持しながら、自分の家庭を築けないかと悩みました。それができていないのは、その間に立つ、私がいたらないからだと、自分を責めました。そんなこと無理だったのに。最初から、そんなこと諦めて、実家のことなんか無視しとけばよかったのに・・。私は壊れてしまいました。 [...]