嫌われ者の父親 その末路 (2)

嫌われ者の父親 その末路 (2)

仕事でつながりがなくなると、潮が引くように、みな父から去っていきました。父は、イライラしていました。その人たちの悪口を言いまくっていました。そんな父を見るたび、私は、ひたすらさびしい気分になりました。そして、そんな父と同じ血が流れているのだと思うたび、絶望的な気分になりました。 ...

父は、親戚からも嫌われていました。父は、四男なのだけれど、まるで俺が長男だと言わんばかりに実家のことを仕切りたがりました。おばあちゃんが亡くなったとき、おじいちゃんを引き取ると言って、なかば勝手に東京に連れてきてしまいました。父のきょうだい達はみな、ウチで引き取るのだと思ったようです。父が、おじいちゃんを連れてきたのだから当たり前です。私もそう思いました。でも違いました。

父は、「長男のくせに。もっとしっかりしなくちゃダメだ」とかなんとか言って、長男の人を叱り飛ばしました。そして、「親の介護は、きょうだいみんなでやるべきだっ!」と、公平な負担を他の5人のきょうだいみんなに押し付けました。

嫌われて当然です。それ以来、きょうだい達とは、あんまりどころか全くうまくいっていない父。悲しいのは、この私です。親戚の中には、そんな父の娘である私にまで、辛くあたる人がいました。私だって、父のやってること、かなりおかしいと思ってるのに。私も「父が嫌い」派なのに・・。

思えば子供の頃から、私は親戚からかわいがってもらったことがない。私は、よっぽど好かれないたちなんだろうと思っていたけれど、父はすでにその頃から浮いていて、そんな父の娘である私は、親戚から邪険に扱われていたのかもしれません。子供に罪はないのに。不遇な私。

困ったことに、父は最近、私に絡んでくるようになりました。付き合いのあった人たちとも切れ、きょうだいからも総すかんを食い、父に残された人は、娘である私くらいしかいないんだと思います。私は、完全にノイローゼになっています。

会えば父は必ず、昔、取引先の人にしてもらっていたように、私に持ち上げてもらいたがります。私のことをボロくそに言い、「お父さんはすごいね」とか「お父さんにはかなわないね」と言わせようとしてきます。うんざりです。

おじいちゃんの介護の一件で、なぜだか「長男風」吹かして、きょうだいたちを叱り飛ばしていた父。今は、私がターゲットです。「親の介護は、きょうだいみんなでやるべきだっ!!」と、したくない人、したくてもできない事情のある人にまで強制した父は、今度は私に同じことをしています。「親の介護はしなくてはいけないことだ! わかってるのかっっっ」と、どうしてそんなに偉そうな口がきけるのかわからないくらいな口ぶりです。

親なんて、子供にとって「優しい父」であればそれでいい。人気者だったりする必要なんて、全然ない。だけど、あらゆる人から嫌われて当然な人格の持ち主である父のような人は、娘である私にとっても、できれば付き合いたくない相手であることは確か。

「お母さんと、なんとかふたりでやっていってくれないかな・・」。多くの人が、父から離れていったように、私も、もうギブアップです。


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