嫌われ者の母親。子供への影響とその末路 (2)
母は、私によく言っていました。「お母さんは、嫌われ者だ」と。「あなたはそうなっちゃダメよ」と。 ...
私は今でもはっきりと覚えています。幼稚園のお友達と家で遊んでいたときのこと。おもちゃの取り合いになって、相手の子が泣き出して、母にこっぴどく叱られました。「お友達と仲良くしなくちゃダメ。そうでないと、お母さんみたいになっちゃうのよ!」。そのときの私に、その意味がどこまで理解できていたかはわからない。でも、「お母さんみたいになったら、ダメなんだ」と、お先真っ暗な気分になったことだけはよく覚えています。
母は、娘である私には、友達のいっぱいいる人生を送って欲しいと思っていたようです。その一心で、大きなお世話のアドバイスをたくさんしてくれました。私は、自分の言いたいことをし、したいことをすると、母からきまって注意されました。「そんなんじゃ嫌われる」と。
母は、有益なアドバイスをしているつもりだったのでしょう。しかし私は、素の自分を出せば、友達から嫌われると思い込んでいきました。私は、ずっと思っていました。「私は人から嫌われやすい。だって、お母さんの子供だもん。お母さん似だもん」。私は、「自分は嫌われ者だ」と思い込んで大人になりました。
そんな私が、変わったのは、45歳のときでした。『毒親』という言葉を知りました。ひょっとして、私を嫌な気分にばかりさせる母は、『毒母』なのでは?と思うようになりました。
普通の親は子供に、「お母さんは、嫌われ者なのよ」なんてことを、ため息まじりに言ったりしないのだと、やっと気づきました。普通の親は、「そんなことしたら、人から嫌われる」なんて、叱り方はしないものだということにも。友達から意地悪されたとき、普通の親は、子供の味方になってくれるもので、「意地悪されたの? あぁ・・あなたも私と同じなのね。人には好かれないタイプなのよ」なんてことは、言わないってことも。
私は、自分にもっと自信を持っていいはずでした。完全に母に洗脳されていたと思います。「自分も、嫌われ者なんだ」と。
「気を付けないと、あなたも人から嫌われるわよ」という母の言葉に、態度に、プレッシャーに、翻弄され続けた45年の人生でした。これから先は、そんなこと気にせず生きたい。「好かれてるとか、嫌われてるとか、どうでもいい。一度でいい。自由に生きてみたい」。
最近の私は、言いたいことを言い、したいことをする・・そんなことがちょっとずつできてきています。そして何より大切なのは、自分で自分を好きになることだな、と思います。あんな母から生まれてきてしまった私は、継母から意地悪され続けたシンデレラ! 「みにくいアヒルの子」の白鳥! そんなイメージを膨らませたら、母との暗い過去も、自分の一部として受け入れることができるようになってきました。
とうとう母は、こうまで言うようになりました。「あなたも、お母さんのこと嫌いなんでしょ?」。うんざりです。嫌いかと聞かれれば、内心「そうね、好きではないわね」と思っちゃうけど、一番嫌いなところは、そういうことを私に平気で言うこと。私の気持ちも考えずに。
親に関しても、もう私はこれまでの人生で、一生分の苦労をしたきたんじゃないかな、と思います。もう親からも解放されたいです。そうしようと思っています。
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