親のストレスを子供にぶつける母親。子供への影響とその末路 (2)

親のストレスを子供にぶつける母親。子供への影響とその末路 (2)

私は成人後、「何のために生きているのかわからない」といった生きづらさに悩まされるようになりました。何のために生きているのかわからない・・だから、仕事を頑張ろうと思いました。20代、30代は仕事ばかりしていました。40歳を前に、自分がなんだか空っぽな気がしてきました。 ...

その頃から、自分の生い立ちを振り返るようになりました。私は、典型的な「毒親育ち」でした。

親の愚痴を子供に聞かせるということは、子供をストレスのはけ口にしているということなんだ、と初めて気づきました。そしてそれは、子供を大切にしている親の態度ではないということも。母は、子供にするべきではないことをしていたし、私も、するべきではないことをしていたと思います。

それに気づいたとき、私は、母を責めるより自分を責めました。今思えば、完全に親の洗脳下にあったと思います。私が、お母さんの愚痴を進んで聞いたから、お母さんも私にどんどん言うようになった。私が悪かったと。それは、まったくもって間違った考えでした。

子供だった私には、何の罪もない。心の底からそう思えるまでに5年かかりました。

5年間、たくさん悩んだし、たくさん泣きました。そして怒りまくりました。よくよく考えてみれば、親からストレスをぶつけられている私の「ストレス」に気づいてくれる大人は、誰ひとりいなかった。母親はもとより、父親も、おじいちゃんも、おばあちゃんも、伯母さんも、学校の先生も、近所のおばちゃんたちも。私の周りには、たくさんの大人がいたけれど、誰ひとりとしていなかった。それにも怒っていいんだ、と思えるまでに3年かかりました。

なぜ誰も、私を守ってくれなかったんだ!! 心の中で、そう叫びました。子供だったときの自分が、不憫で不憫でならなくなりました。思いっきり泣きました。わけわかならい感じでした。子供の頃の自分に戻って、「お母さんひどいよ」「みんなみんなひどいよ」と泣いているような。「なんてかわいそうな生い立ちの子なの。あなたは」と大人になった自分が、子供の頃に同情を寄せて泣いているような。

そんな日々を過ごすうち、私は、少しずつ落ち着いてきました。「涙は、心の洗濯だって何かに書いてあったな・・」。本当だと思いました。

母親以外の人たちのことまで恨んだのは、きっとやり過ぎだ・・と新たな罪悪感に襲われた日もあったけれど、今はむしろ、怒って当然だと思っています。子供は無理をしていても、なかなかそれを言わないし言えない。大人は、もっともっと子供の立場に立って考え、ものを見、思いやりを持ってあげなくちゃいけないんだ・・周囲の大人に怒っている自分だから、自分がその「周囲の大人」として何をするべきかも考えられるんだな、と思います。

そんな自分は、明らかに前の自分とは違う。毒親の呪縛から解き放たれて、新しい生き方を見つけた自分。これが私の人生。「何のために生きているのかわからない」とは思わなくなりました。


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