甘えさせない父親。その特徴と娘への影響

近づくと突き放される。「調理に乗るな」と言われる。孤独、不安、愛情不足、人間不信。大人になっても消えない生きづらさ。

子供を甘えさせない親がいます。そんな親の態度に傷ついている子供も。どんな親の態度が、子供に「甘えさせてくれない」と感じさせるのでしょうか。そのような親の元に育った子供は、どんな大人になるのでしょうか。 ...

子供の頃の「親に甘える経験」は、子供の人格形成にとても重要な役割を果たします。子供は親に甘えることを通じ、親から愛されている実感を得、それは、大人になっていくときの大きな自信になります。また、親に甘えさせてもらうことを通じて、人を信頼する感覚を知り、そしてやがて、人と信頼関係でつながれる人へと成長していくことができるようになります。

逆に、親に十分甘えることができずに育った人は、大人になった後も、自分が他者から受け入れられているのか不安になったり、人間不信になりがちになります。

そしてここにも。親に甘えさせてもらえなかった、という毒親育ちの人がいます。

長く感じ続けていたその生きづらさと、そこから解放されたきっかけを語ってくれました。

子供を甘えさせてくれない父でした。

私には、父にいい思い出がまったくありません。こう言うと、父を知っている多くの人が、「贅沢な子だ」「わがままな子だ」と言うことでしょう。母もよく言っていました。「お父さんほど、あなたたちのことをかわいがっている父親はいないのよ」と。

確かに父は、私たちのことをかわいがってくれました。いろいろなところに連れていってくれたし、いろいろなものを買ってくれました。でも・・私はずっと満たされませんでした。

子供の頃から漠然と感じていた生きづらさ。父から嫌われてるような気がする感覚。いつか見放されるような気がする恐怖心。「そんなはずはない。お父さんは、私のことを好きなはずだ・・」。頭で一生懸命考えて、その不安を払拭しようとし、それでもなお、心の中は孤独や不安でいつもいっぱいだった子供の頃の私。

それはなぜなのか。それがわかったのは、大人になってから。自分が「毒親育ち」だと気づいてから。

父の私に対する態度は明らかに間違っていました。それが私を不安にさせ、孤独にさせていました。 [...]