圧力をかける母親。娘への影響とその末路

毒母の欲「いい母親だと思われたい」。いい子を演じ続けた娘はついに・・

子供に圧力をかける親がいます。親にそのつもりはなくても、子供に圧力がかかっていることは、よくあることです。そしてそんな「親の見えない圧力」に潰されている子供も。どんな親が、子供に圧力をかけがちなのでしょうか。その特徴は？　心理は？　親の圧力は、子供にどんな影響を与えるのでしょうか。 ...

子供に圧力をかける母親がいます。この問題が深刻なのは、多くの場合、母親にその自覚がないということです。そのため子供は、長期間に渡って、母親の圧力下に置かれます。虐待されている子供の多くがそうであるように、母親の圧力下にいる子供も、ストレスを感じながらもそこから抜け出せず、「自分が悪いんだ」と自分を責めていたりします。

ここにもそんな人がいます。母親の「見えない圧力」にずっと悩まされ続けたきたというＡさんに、その現実を語ってもらいました。

母は、私に圧力をかけ続けました。

私は、妹とふたりきょうだいでした。母は、私たちきょうだいを、一生懸命育ててくれたと思います。でも、その一生懸命さが、私たちにはありがたく思えない。母が重荷にしかならない。それはなぜなのか・・。

母には常に、自分がいい母親だと思われたい、という欲がありました。だからだと思います。母が一生懸命に子育てすればするほど、私たちは、それに応えなければならなくなりました。「私はこんなに一生懸命に子育てしてるのよ！」という無言の圧力。私たちは、母が周囲の人たちから「いい母親だ」と思われるように振る舞っていなければならなくなりました。

こんなことがありました。家族４人で、海辺の旅館に泊まりに行きました。大きな煮魚がひとりに一尾ずつ振る舞われました。私たちきょうだいは、器用に骨から身をはがし、全部きれいに食べました。仲居さんが驚いていました。

「わぁ。なんて素晴らしいお嬢さんたち」。母は鼻高々でした。翌朝にも焼き魚が出たのだけれど、私たちきょうだいは、疲れていました。今日も、昨日と同じくらいきれいに食べて、仲居さんから褒められなくちゃいけないというプレッシャー。途中まで食べて、妹が暗い声で言いました。「お母さん、このくらいでいい？」。明らかに妹も、プレッシャーを感じ、旅行を楽しむどころの気分ではなかったようでした。

母はまた別のことも言いました。それが私には、さらなる圧力となりました。 [...]

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