支配的な父と過干渉な母。最低な親を持った子供の末路 (2)
それからしばらくして、母から思いがけないことを言われました。「お父さん、あなたにちゃんと謝ったでしょ。もう許してあげなさい。そうねぇ、あなたには許す心、包容力みたいなものが足りないの。それさえあれば、あなたは完璧よ!」。ショックでした。全身の力が抜けていくようで、私は母にも何も言えませんでした。「私には、まだ許す気になれないと思うことさえ許されないのか?」。その夜は、ひとり枕を濡らしました。 ...
そしてその言葉は、その後10年以上私の心を支配し続けました。私の親は、いわゆる毒親じゃないだろうか?と思っても、いや、私には許す心が足りないんだ、それがいけないんだと、「毒親」と「私が悪いのかも・・」の間を行ったり来たりしてしまう。しかしそれもまた、毒親の洗脳であったことに気づかせてくれたのは、ある本に書いてあった1節でした。
「親のことを赦せないからといって、毒親からの回復プロセスがまだ完了していないと思わないで。赦せないなら赦せないでいい。親から酷いことをされた人に、赦しなさい、なんて誰が言えようか!」。それを読んだ瞬間、なんとも言えない安心感に包まれました。私のことをわかってくれている人が、この本の向こう側にいる・・そんな安心感でした。
今私は、「一生の間に、親を赦せる日が来るかなぁ」と思いながら過ごしています。大事なことは、早く赦してしまうことじゃない。自分の生い立ちから学ぶこと。一生懸命働き、家族を愛し、自分の人生にベストを尽くすこと。そんな毎日の先に、親を赦せる日が来れば来たでいい。私が死ぬ間際、「最後まで親のこと赦せなかったなぁ」と思ったとしても、それが私の人生。それでいい。
親を赦せない自分を赦すことを覚え、私は、毒親からやっと解放されました。
参考
*1: Bass, Ellen; Davis Laura 『Beginning to Heal: A First book for Men and Women Who Were Sectually Abused As Children』
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