子供を脅迫する毒親。一生苦しむ子供たち

娘を束縛し続けた父親の末路

「言うことを聞け。でないと遺産をやらないぞ」。実の父にそう言われて育ちました。 ...

子供を支配。お金で子供を操る毒父

父は、いくつもの土地とマンション、株を保有しています。「お父さんの言うことを聞いてれば、あのマンションはお前のものだぞ」。「そんなこと言うやつには、将来何も残してやらないぞ」。父はいつも、それを笑顔で言うのです。冗談なのか、本気なのか、子供の私にはわからない・・。

愛情不足と人間不信

その結果、私は人を試す子供になりました。大して欲しいわけじゃないのに「アレ買って」。買ってもらうことで親の愛情を確認したいのです。「アレ買ってくれたもの」「高校、私立に行かせてくれたもの」「大丈夫、私は愛されてる」。条件付きでしか愛されていないから、いつも不安で仕方ない。愛されている証拠探しをせざるを得なかったのだと思います。

大学を卒業し、私はある専門職につきました。必死で勉強し、会社で経験を積み、資格も取得しました。同級生たちの誰もが、そんな私に驚きました。誰よりも世間知らずで、苦労知らずで、お金持ちのお嬢様だと思われていた私が、華やかさなどかけらもない職場に飛び込んで、１日でも早く１人前になりたいと、がむしゃらになってる・・。

今になって思います。私は、父の束縛から逃れたかったのはないかと。ひとりで生きていけるだけの職能を持つことで、「言うこと聞かないと遺産やらないぞ」と言う父に、「いいよ。それならいらない」と堂々と言える自分になりたかったのではないか。

そして私は、そのとおりの人間になりました。財産など、最初からあてにしていなければ、父の存在など怖くない。私は家を出、結婚し、そして問題は解決したはずでした。 [...]