ファザコンの毒親。娘への影響とその末路 (2)

大学時代には、身勝手なところのある担当教授と、周りの友達が、距離をおき始めているのに、私だけはどうしてもそれができずボロボロになりました。最後の最後まで「教授には、尊敬すべきところがあるはずだ」と慕い続けようとしたことで、逆に傷つくことになり、最後には顔も見たくないほど嫌いになってしまったのです。 ...

結婚生活では、義父母のことを「尊敬しなくてはいけない」と思い詰めすぎて、疲れ果て、付き合いが面倒で仕方なくなりました。

友達とも。同僚とも。私はこれまで、それまで上手くいっていた相手のことが突然大嫌いになって、付き合いを絶ってしまうことを､たびたび繰り返してきました。私はいつでも、「この人は尊敬すべき人だ」というスイッチが入ると、尊敬しようしようと頑張りすぎ、それに疲れると「相手が悪い！」と嫌いになってしまう。嫌いになると、「相手も自分を嫌いになるに違いない」と不安になり、人間関係を投げ出してしまう・・。

そんな私には今、心がけていることがあります。いいものはいい。悪いものは悪い。目上の人だとか、権威のある人だとか、そういうことに捕らわれずに物事を見ること。そして、みんなが賞賛していても、自分はそう思わないなら、それでいい、と自分を信じること。

最近、人間はみな対等で、誰のことも無理に尊敬したりしなくていいんだなと、という考えが、ストンと頭にインプットされたような不思議な瞬間に出会いました。すべてのプレッシャーから解き放たれ、生まれて初めて自由な自分を感じました。

私は今、遠慮したり萎縮してしまったりして、これまで上手く話せなかった人とも、どちらが年上とか、どちらが偉いとか、そんなこと気にせずに、１対１の人間同士として付き合ってみようかな、と思い始めています。この件に限らず、様々な圧力と洗脳で私を苦しめ続けてきた実の親とは、もう縁も切りました。私の人生には、誰にどんな態度を取っても、「けしからん」と怒り出す父や、「情けない」と私をバカにする母はもういません。

一生一度の人生。上手くいくとは限らない。それでも自分で「こうしたい」と思ったことを、思いきりやってみたい。そう思えただけでも、毒親育ちの私には大きな大きな前進です。

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