押し付け。子供を思い通りにしたがる毒親 (2)

押し付け。子供を思い通りにしたがる毒親 (2)

そして私をさらに追い詰めたのは、周りの大人たちでした。近所の人や、学校の先生や、友達のお母さんたちが、こぞって私を褒め称えました。「いいお嬢さんね」「本当によくできた子よ」。私と一緒なら、悪いことしないから親が安心して出かけていいよと言ってくれる、と言った友達もいました。そして、そんな周りの反応に鼻高々、自慢気だった母。私は「いい子」をやめるにやめられない状態で、大した反抗期もなく成人してしまいました。 ...

家庭は密室で、どんな親の暴挙も「家庭の方針」と親が言い切ってしまえば、誰も手出しできない。子供の声は届かないばかりか、自分が苦しい状況に追い込まれていることにすら気が付けない。そればかりか、「お母さんを困らせたらかわいそう、私がいい子でいないと」「お母さんが悲しそうなのは、私がいい子じゃないからだ」と自分を責め、無理をし、親を庇うことまでしてしまう。私もまさしくその典型だったと思います。

「私の親は毒親だったんだな」と気づけたのは、30歳を過ぎた頃でした。あれから10年経ちました。生まれてから20年かけて刷り込まれた親の洗脳は、そう簡単には解けない。子供を虐待する悲しいニュースを目にしたり、冷たい態度で子供に接する親の姿を街で目にすると、自分のことのように苦しくいたたまれなくなり、私はまだ引きずっているのだなと思い知らされます。

私の子供時代は「母のために」生きる毎日でした。自我を確立すべきときにそれができなかった私には、一生自我などないままなのかもしれません。それならば、せめて、親のために生きることだけはやめよう、と思います。自分のために生きることが難しいなら、自分が心から愛する人のために生きよう、それならできる!と思います。

母を笑顔にしなければ、と必死で生きていた子供の頃のパワーは、愛する夫や子供を笑顔にするために使いたいと思います。愛する者のためなら自分を犠牲にすることをいとわない私の素質は、母に対してではなく、愛する夫や子供のために使おうと思います。こんな生い立ちの私にできることがそれならば、それでいいのかな、それが私の生きる道なのかな、と思っています。


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