子供にお中元・お歳暮を強要する毒親(実家が嫌い) (2)
「私はどうして、自分の親とうまくやれないんだろう」。それは私にとって、人生の半分以上の時間を支配してきた大きな大きな悩み事でした。 ...
その原因が、私が「のしのついたお中元・お歳暮ギフト」を親に贈っていないからなのではないか、と気づくのに15年かかりました。試しに・・とデパートギフトを送ったときの母の言葉が、トラウマのように私の耳にこびりついています。我が家の留守番電話に入っていたのは、今まで聞いたこともないような母甘ったるい声。「○○ちゃぁ~ん(私の名前)、お歳暮届きましたよー。お母さんアレ大好きなの~」。
両親が私や夫に辛くあたることは少なくなっていきました。しかし、両親の態度の軟化と反比例するように、私は深く落ち込んでいきました。
「お歳暮・お中元をしないと、親から愛してもらえないのだろうか?」。自分の親の愛が信じられなくなりました。今まで信じてきたものが根底から覆り、私の精神状態は、基礎がなくなってしまったようにグラグラになりました。ほんの些細なことでワーワー泣いてしまったり、いったん怒りのスイッチが入ると、どうにも抑えきれず、暴言を吐いたり物を投げて夫に八つ当たりをしたりしたこともあります。
そんな私を救ってくれたのが、『毒親』という言葉でした。この言葉と出会わなかったら、自分は親から愛される資格のない人間なのだと思い込み、自分を責め続け、私はうつ状態から回復することができなかったと思います。この言葉をきっかけに、私の両親の愛情はいわゆる「条件付きの愛」というものであることに初めて気づきました。『貢物』なんかしなくても、無条件に子供を愛するのが本当の愛なのだ、自分の親にはそれはないのだ、ということを心の底から納得し受け入れることができるようになるのに3年かかりました。
今は自信を持ってこう言えます。「親にお歳暮・お中元をするべきか」「両親に何を贈るべきか」の答えは人の数、家族数だけあっていい。私が親とうまくやっていくためには、のしの付いたデパートギフトを年に2回贈るのが「正解」でしょう。でも、親の顔色を常にうかがい、気に入られるように行動したり、気に入られていないとわかるとすぐに「自分が間違ってるんじゃないか」と悩んでしまう生き方は、自分の人生を生きていることにはならない・・。
親にデパートギフトを贈るのはやめました。母はきっと陰で「親にお中元・お歳暮しないなんて非常識」と私の悪口を言っていることでしょう。でも、のしのついたギフトより、心のこもったものを贈りたい、それが私の考え方、我が家のやり方。それを理解してくれない人がいても、それは曲げない。それが「私」だから。
私たち夫婦は今年銀婚式。我が家にお嫁さんがやってきてもおかしくない年齢になって私はやっと「自分の人生を生きる」ことの意味を知りました。自分の人生を大切できるようになって、ほかの人の考えや生き方を尊重することもできるようになった気がします。遅すぎたな、と思います。「気づかずに人生終わっちゃうより、ずっといいじゃない。苦労したね」そう言ってくれる夫に救われました。
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