人権無視！子供をネタにする毒親 (2)

そして憂鬱になるのは土曜日だけではありません。何か失敗したり、おかしなことを言って笑われたりすると、「伯母さんちでまた笑われちゃう・・」と不安で仕方なくなるのです。過ぎてしまえば忘れてしまえるはずの出来事も「土曜日に言われちゃうのかな・・」と思うと不安になり、嫌な土曜日がやってくるまでの間、何度も何度も思い出され不安になる・・。 ...

私はこうして、小学校低学年の時点ですでに、自分の言動を頭の中でグルグルと反復し続けるようになっていたと思います。「大丈夫。伯母さんに笑われるようなことは何もしてない。私は大丈夫・・」。何度でも自分の言動を振り返りたくなります。つめを噛んだり、髪の毛をむしったりすることも多い子供でした。

私が「私のこと、伯母さんに言わないで」と母にやっとの思いで言えたのは小学校４年生の時でした。父も母も、確かにやめてくれました。しかし、遅すぎました。４歳のときから、そんな生活をしてきたのです。自分の話を人に言いふらされ、笑われ、恥ずかしい思いをしてきたその傷は、私の中に修復が効かないほど、深く深く刻み込まれてしまいました。

不安な気持ちをかき消すために、同じ思考を繰り返したり、つめを噛んだりするのは強迫神経症の一種なのだそうです。その病名にたどり着けたのは４０歳を過ぎた時。強迫神経症の治療をすることで、自分の言動をリフレインする癖は嘘のようになくなりました。

辛い４０年でした。私をネタにした両親だけでなく、一緒になって私を笑った伯母一家にも嫌悪感を感じることができるようになったとき、私はやっと気持ちの整理をつけることができました。「私を取り巻く大人、みんな間違ってた。誰ひとりとして、子供の味方なんていなかった」。

でもそれが、私の再出発点の原点となっています。せめて残された人生だけでも楽しく生きたい。私はこれから、大人でも子供でも、どんな人のことも、ひとりの人として尊重できる人でありたい。傷ついているかもしれない人をほっておくようなことをしない人でありたい。そう思っています。

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