「親に理解されない」。親の都合で子供を振り回し続けた親の末路

「誤解されてる」と子供に思わせる毒親

親から、冷たい子だ、言われて育ちました。 ...

私の父は転勤の多い仕事でした。子供の頃から、数年おきに転勤を繰り返し、そのたびに私も転校しました。

私には、転校するときに「友達と別れたくない」と泣いて困らせたといった経験がありません。親からは、「この子はドライだな」「ちょっと冷たいところあるわね」などと言われたことを覚えています。

比較的早く友達ができるタイプだったので、転校の苦労が少なかったせいかもしれません。しかし、今振り返ると、それだけではなかった気がします。

父にとって転勤は「昇進」を意味していました。当然母にとっては「昇給」を意味します。ふたりとも、転勤を楽しみにしているところがありました。転勤して２年も経つと「もうそろそろ転勤の頃だなぁ。今度は○○支店の課長あたりだろう」などと父がしきりに転勤を話題にし始めます。転勤が決まると、父は意気揚々として帰宅し、母もそれに呼応するように、さっさと引っ越しや転校の手配を進めます。

私は親から「友達と別れることになるけど大丈夫？」とか「寂しくないか？」とか言われた記憶がまったくありません。

私には幼い頃から、家庭の雰囲気を敏感に感じ取り、容易に親に共感してしまうところがありました。親がうれしそうなら、「楽しみだね！」と同調するのが私には自然なことのように思えたし、何より「友達と別れたくない・・」と泣いたりして、うれしそうにしている父や母のいい気分に、水を差したくないと子供ながらに思っていた気がします。

親から「冷たい子だ」と言われるたびに、私は傷ついていました。「お父さんやお母さんから、そんな人間だと思われたくない」と不安になりました。うれしそうな父や母の前で、一体どんな態度を取れば「冷たい子だ」と言われないで済むのかわからずひとり悩みました。 [...]

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