「親に理解されない」。親の都合で子供を振り回し続けた親の末路 (2)
私は本当に「冷たい子」だったのだろうか・・。 ...
中学生のときのことです。私は合唱部に所属していました。私の中学は、合唱コンクールで県大会や全国大会に進むほどの学校でした。秋の県大会を控え、一生懸命練習をしていた中学2年の7月、父に辞令がくだりました。東京への転勤でした。
私は、そのときだけは泣いて母に懇願しました。せめて県大会が終わるまではこっちにいさせて欲しい・・。母は考えてもくれませんでした。私は、泣く泣く1学期で東京の中学へ転校しました。
友達と別れるのが辛かった。憧れの先輩と離れ離れになるのが嫌だった。コンクールに出れないことが悔しかった。慣れない都会の中学で、休み時間のたびに2階の窓から外を眺め、「私の行っていた中学はこっちの方角かな・・」と毎日思いをはせました。
私は本当に「冷たい子」だったのか。冷たかったのは「友達と別れるの、寂しくないか?」と、転校する子供の気持ちに寄り添おうとしなかった父や母の方ではなかったのか。県大会を楽しみにしているのを知っていて、転校の時期を延ばすことを考えてもくれなかった母の方だったのではないか。
『毒親』という言葉を知って、私の心の傷は少し癒えました。自分は「冷たい人間だ」と思い込んで生きてきたけれど、今は、親の気持ちに寄り添おうとした優しい子供だったのではないか、と思えるようになりました。
父や母は、今だに言います。「あなたはちょっとドライなところあるからねぇ」。そのたびに「わかってないな」と思います。自分が理解されていないことがとてつもなく寂しくなります。
親って何なんだろう、とつくづく思います。わかってもらおうと努力した時期もあったけれど、すべて徒労に終わりました。親のことはもう諦めました。私が決して冷たい人間ではないということは、私自身が、そして夫が知ってくれている、それだけで十分じゃないかと思えるようにやっとなりました。
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