すぐキレるバカ親が原因の鬱

キレやすい親の対処法

親が原因で子供が鬱になる。今や珍しいことではありません。どんな親が、子供を鬱にしてしまうのでしょうか。子供は、どんな心の傷を負うことになるのでしょうか。そこからどのようにして、回復すればいいのでしょうか。 ...

すぐキレる親が原因で、鬱になってしまった人がいます。

すぐキレる人にストレスを感じない人はいないことでしょう。実際、キレやすい上司や、キレるお客さんへの対応で鬱病を発症し、社会生活に支障をきたすようになった人はたくさんいます。子供にも同じことが起こります。

子供への被害が深刻なのは、人格形成に悪影響を及ぼすことです。親にキレられる子供は「お父さん（お母さん）が怒るのは、自分がワルイ子だからだ」と考えがちです。自分は迷惑な存在だ、あるいは、自分はダメな人間だと思い込むようになるなど、親から洗脳されている状態になります。

そして何より、キレる親は子供に、恐怖心を与えます。いつキレられるかとヒヤヒヤしながら生活することになるため、子供は、常に漠然とした不安感を抱きます。キレると別人のようになる親のことを、信頼することができず、孤独感に苛まれたりします。

ここにも、そんな人がいます。キレやすい父親で鬱病を発症したこの人に、その生い立ちと、鬱を発症してから回復するまでのすべてを語ってもらいました。

私の鬱は、キレやすい父が原因でした。

父は、私が子供の頃から、毎日のようにキレていました。

父は、会社から帰ってくると、上司や同僚や、取引先の人の悪口ばかり言っていました。それはそれはひどい言いようでした。誰かにキレながら帰宅し、そのまま、その人の悪口を言い続けます。悪口を言いながら、怒りのボルテージは収まるどころか上がり続け、さらにひどくキレていきます。怖かった。しかし、母は、うんうんとうなずきながら、すべて聞いてあげていました。母はよく言っていました。

「お父さんは、口ではああ言ってるけど、外ではいい人なのよ。家で全部吐き出すから、外でいい人でいられるの。だから、お母さんは、全部聞いてあげることにしてるの」と。

母がそう言うので、私も、それに耐えなくちゃけないような気がしたのだと思います。おまけに父は、私にも話を振りました。散々人のことを、バカだの、マヌケだの言い、最後に私にこう聞くのです。「お前も、そいつのことバカだと思うだろ？」。バカだね、と言わなければ、私がキレられます。怖いので、「そうだね、バカだね」と言いました。

楽しいと思ったことなどない。でも、それが、家族がみんな揃ったときの「一家団欒」の風景。怖かった。父が誰かにキレてるのも怖かったけれど、下手なことを言ったりしたりしたら、自分にもキレられそうで怖かった。

私が、鬱で病院通いをすることになったのは、35歳のときなのだけれど、私は、小学校５年生のときに、すでに鬱だったのだと思います。胃のムカつきで病院へ行きました。どこも悪いところがないと言われました。動悸がして精密検査を受けましたが、これも悪いところは見つかりませんでした。胃痛、頭痛、下痢・・高校生くらいまで、次から次へと体調不良になりました。何より、気分がいつも憂鬱でした。いつも、何か自分に恐ろしいことが起こるのではないかと不安で仕方ありませんでした。今思えば、そんな漠然とした不安感が、体調不良として感じられていたのではないかと思えます。

私は、父からキレられないように用心していたので、大人になるまでは、ひどくキレられたことはありませんでした。私は勘違いしていたと思います。「父は、娘である私には、それなりに優しい人なんだろう」と。しかし、それは大きな大きな間違いでした。私は、成人してから、さらに父に苦労させられることになりました。 [...]

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