すぐキレるバカ親が原因の鬱 (2)

すぐキレるバカ親が原因の鬱 (2)

父が私にさほどキレなかったのは、単に、私が父に逆らったことがなかったから。私が就職や結婚など、自分の人生の選択をするようになったときから、父は私にもキレるようになりました。 ...

私が就職するとき、父は私の就職先を「俺が世話してやる」と言いましたが、私は断りました。あの父の娘だなんて、誰にも知られたくなかった。絶対に嫌だと思いました。断ったら、ボロくそに言われました。家に帰っても、会社であったことを父や母には決して言えませんでした。一度、新入社員らしい愚痴をこぼしたことがあったけれど、父は冷たかった。「そんな会社に就職するからだ」「お前の会社は、レベルが低い」と言われました。

私が結婚するとき、父は、一切私と口を聞いてくれませんでした。言われたことはただひとつ。「娘の結婚には、金がかかる」。迷惑そうでした。

私たち夫婦が、マイホームを買ったとき、両親を家に招待したのだけれど、父は、ぼろくそに言いました。「こんな家だめだ。安物だ。見栄えなんか気にするから、こんな安物買いの銭失いみたいな買い物するんだ。どうせ地震で倒れる」と言いました。

私は、その頃から、重いになりました。ローンを組んで買ったマイホーム。父の暴言には慣れていると思ったけれど、こたえたな、と思います。夫にも申し訳なくて、責任を感じてしまって、ひとり悩んでしまいました。夫は、私を責めてなどいなかったのに。

診療内科に行き、精神科に通いました。それから7年。私は、一度も実家に帰りませんでした。仕事ができなくなり、会社をやめました。働こうと思っても、どうしても気力がわかず、できることは、節約くらい。ローンの支払いに追われたことも、私のに拍車をかけました。

私たちは結局、マイホームを売り、小さなマンションに引っ越しました。夫は、私を一度も責めませんでした。マイホームは手放したけれど、これは自分たちに与えられた試練で、運命で、ふたりで乗り切ろう、何があっても、と言い続けてくれました。7年かけて、はよくなり、私はやっと、実家に電話をかけることができるようになりました。

マイホームを売り引越したことを、私は、実家に言っていませんでした。両親に会うなり一番に言われたこと。それは、「年賀状が戻ってきた。どうなってるんだ!!」でした。父はキレてました。私は、お父さんのせいでになり、それが原因で、働けなくなり、生活苦になり、マイホームを売った、という話はするつもりはありませんでした。誰かのせいにして、すべて元通りになるのなら喜んでするけれど、そうはならないのだから、言わなくてもいい、と思っていました。

引越したことを言わなかったこと。7年もの間、音信不通だったこと。父は、私の無礼をあれやこれやと説教しました。「お前の頭は、いったいどうなってるんだ」「よくもまぁ、俺に会いにこれるな」「お前は人として、入り口から間違ってる」「根性が曲がってるんだ、お前は。昔からそうだ」・・話せば話すほど、激しくキレていきます。自分で自分に燃料を投下し、勝手に炎上し続けました。

私は言いました。「そんなこと言うけどさ、こうやって、私も謝ってるんだし。一度は、疎遠にしちゃったけど、やっぱり親子だから、と私も思って、今日ここに来たんだよ、お父さん」と優しく話しかけたら、父は、今までにないほど激しくキレてしまいました。

そこからさらに2時間キレ続けられ、最後に私は、言いました。お父さんが、私たちの新居にやってきたあの日から、私はになり、精神科通いになり、マイホームを売り、生活苦にあえいでいることを。奇跡的に、父は最後まで私の話を聞いてくれたのだけれど、しかし父は、驚くべき感想を述べてくれました。「お前の話には、嘘があるな。お父さんはこう思うぞ。その話には、脚色がある」。

私は、「ちょっとトイレを借りるね」と言って、そこで席を立ち、「これで帰るね」と言って、そのまま実家を後にしました。母は、「そんなことがあったなんて知らなかったよ。ごめんね」と言いました。しかし、それっきり、母からも、父からも、正式な謝罪があるわけでもなく、音沙汰なしです。

私のは、実家に顔を出したことで悪化してしまいました。でも夫は、「それでよかった」と言います。お父さんが原因でになった・・それだけは言っちゃいけないと思っていた。「そのことも言ってよかった」と夫は言います。私はもう2度と両親と会うことはないと思う・・「それがはっきりさせられてよかった」と夫は言います。

そうなのかな。そうなのかもしれないな。でも、今はショック過ぎて、まだまだ頭の整理も気持ちの整理もつきません。体の傷は、目に見えるけれど、心の傷は、ややこしいなと思う。どのくらい深い傷を負っているのか、すぐにはわからない。直後より、1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後と・・それが治らないことによってしか、「相当ひどい傷を負ったんだな」と自覚できない。

それでも、実家と縁を切っていた7年の間には、私のは、随分よくなっていました。もう2度と会わないですむんだから、またきっと元気になると思う。今度こそきれいさっぱり両親のことは、単なる「過去の人」になるだろうと思います。親と縁を切り、生まれ変わった気持ちになろうと思っています。


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