子供を人と比べる親。その対処法 (2)

子供を人と比べる親。その対処法 (2)

きょうだい間で、子供を比べる家庭では、きょうだい仲が悪くなります。自分より「優れている」とされているきょうだいを妬んだり、疎ましく感じるようになります。そのきょうだいが、親の愛情をひとり占めしてしまう「邪魔な存在」にしか感じられなくなります。そのような家庭で育つ子供は、親に対してだけでなく、きょうだいにも不信感を抱き、人に心を開けず、人間不信になったりもします。 ...

忘れてはならないのは、優劣をつけられ「優れている」と親から高い評価を得ている子供にも、悪影響があることです。

そのような人は、親から「劣っている」と思われたらどんな扱いが待っているのか、きょうだいを見てよく知っています。「自分は絶対にあの立場にはなりたくない」と、親から常に高い評価を得ようとします。親の前ではいい子でも、陰では、きょうだいや友達を蹴落として、自分を「いい子」に見せようとしたりすることもあります。

そのような人が感じやすい生きづらさは、「見離され不安」です。親から認めてもらうためには、人と比べて「優れている」子供でなければなりません。一瞬でも気を抜き、その座を明け渡せば、親から見離されてしまうかもしれない・・という恐怖の中で育ちます。いつも緊張している。リラックスすることができない。自己主張が苦手、といった特徴が見られます。

人と比べられて育つということは、虐げられる育つ子供にも、褒められて育つ子供にも、何ひとついいことなどなく、弊害ばかりです。その生きづらさから、立ち直ることはできるのでしょうか。

それは意外と簡単です。

自分のダメなところ、好きになれないところ、直すべきだと思っている点を3つ挙げてください。そしてそれを肯定することをしてみましょう! 「怒りっぽい」「すぐヘコむ」「人の目を気にする」「言いたいことが言えない」「飽きっぽい」・・何でもいいのです。そして、「それならそれでいいじゃない!」と胸を張ってみましょう。直そうとするのもやめにしましょう。「開き直り」みたいな感じでかまいません!

世の中には、誰ひとり完璧な人はいません。すべての人にいいところと悪いところがあります。それはみんな「個性」。あなたに欠点や、人より劣っている点があったって、それは、あなたの価値に何の影響もありません。それなのに、親が余計なことを言うために、自分は人より劣っている、そんな自分はダメな人間だ、と多くの毒親育ちの人が思い込まされてしまっています。

自分に自信が持てないとき、多くの人が、自分の優れているところやイイトコロを探し、そこから自信を回復しようとします。しかし、いい点にばかりに目を向けると、「自分にはまだダメなところがある。だから自信を持つには早い。そこを直さないと・・」と思ってしまうのです。それでは、逆に、自信を失ってしまいます。

本当に自分に自信のある人は、自分にダメなところがあることを知りつつ、そんな自分を好きでいられる人。人より劣っている点がある。欠点やダメなところがある。それを知りつつ「これが自分!」「これがありのあまの私」と心の中で叫んで、ニッコリ笑ってみてください。人より劣っている点があったって、欠点や弱点があったって、自分を好きになっていいのです。

自分で自分に、そう言い聞かせることを1ヵ月。ぜひ、ちょっとだけ勇気を出して続けてみてください。自分の声に励まされるように、きっと、生まれ変わった気分になるはずです。

ある毒親育ちの人は言いました。「優秀だった姉と比べられて育ち、自分に自信がありませんでした。でも、あるとき気づいたんです。母は、姉より私が劣っているとばかり言っていたけれど、姉にも私にも、平等に朝が来るんだなーって。なんだか、お姉ちゃんと比べて、劣ってるとか劣ってないとか、どうでもいいような気がしました。私は私。最近では、お姉ちゃんすごいね、とか普通に言えるようになりました。たぶん、今のままの私で十分!って自分に自信がでてきたから、気持ちに余裕ができて、それが軽く言えるようになったんだと思います」。


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