「人嫌い」は虐待のせいだった!心理と対処法 (2)

「人嫌い」は虐待のせいだった!心理と対処法 (2)

そんな私は父からよく、「変人」「ひねくれもの」「根性が曲がってる」「かわいげがない」「素直じゃない」と言われました。母には、「暗い」「しゃべりなさい」「人から嫌われるわよ」「友達の少ないのはダメな人」「人望がない」みたいなことをよく言われました。 ...

私はずっと、自分は、相当ダメな人間なんだと思ってきたし、父や母からそう言われて当然の人間なのだと思ってきました。しかし、そうではありませんでした。

ある日私は、こんな記述を目にしました。

「親との楽しい思い出のない人は、大人になって苦労する」。

私のことかも、と思いました。私には、子供の頃にいい思い出がない。母は私の顔を見るたびに、太り過ぎとか、鼻が低いとか、だらしがないとか、趣味が悪いとか、笑った顔が変だとか、何かしらケチをつけました。父は、私がちょっとでも言い間違ったり、勘違いしたりしていると、それを繰り返し繰り返しネタにして、しつこくからかい、バカにし、笑いものにしたりしました。

私の子供時代は、色でたとえるなら「灰色」。どよーんとした灰色。今日は親から何を言われるかと怯え、自分は嫌われてるに違いないと不安に感じ、気が晴れることがない。私の気分は、いつもぶ厚い灰色の雲が低く垂れこめている曇天。

今、私はふたりの親にこう言いたい。「自分たちのことは棚にあげて、よくも私を、そんなにけなせたものだ!!」。

そうです。私は、言われるべきではないことを、親から言われてきました。私はもともと「人嫌い」だったわけではなく、親からけなされてきたことが原因で「人嫌い」になったのではないか・・と思えるようになって、私は変わりました。

言葉の暴力は、精神的虐待なのだそうです。私は、父と母に暴力を振るわれたことはない。だから、自分が虐待児だったなんて夢にも思っていませんでした。でももし、親から「変人」とか「かわいくない」とか「暗い」とか、傷つくことを言われた数だけ、体に傷がついたとしたら? 私の体は、いつでも傷だらけだったでしょう。今なお、その傷跡が無数に残っていることでしょう。

親が嫌いで当然だと思いました。子供時代にいい思い出なんてなくて、当然だと思いました。そして、親が嫌いな人は、人付き合いも嫌いになるのだそうです。子供は、親との信頼関係を基礎に、人とつながっていけるようになる。私には、その基礎がない。親が嫌いな私は、人とつながる心地よさを知らずに育ってしまったのだと思います。

親から「変人」だなんて言われたら、子供は自分が変人だと思ってしまう。変人だから、誰からも好かれないような気がして、気おくれしてしまう。人としゃべっていても、友達が内心「変人」と思ってるんじゃないかと、思ってしまう。何かしゃべれば、それをきっかけにけなされるかもしれない、変人だと思われるかもしれない、だから、何もしゃべりたくない・・。

私は今でも、親と会わなくてはいけないときには、緊張してしまったり、暗い気分になります。でも最近は、親以外の人とは、普通にしゃべれるようになってきました。人と会って「けなされるんじゃないか」みたいに怖がっている自分に気づいたら、「ウチの親ほどひどい人はいない。だから、怖がらなくても大丈夫」と自分に言い聞かせることにしています。そうすると、とても気持ちが楽になります。

実際、しゃべれるようになってくると、誰も私のことをけなしたりしないんだな、とつくづく感じます。「ウチの親ほどひどい人は、いない」。私はとんでもなくハズレな親に当たっちゃったんだな、と思います。


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