親の感情で子供を振り回す親 子供をacにする家庭の実態 (2)
ここに、感情的な親に、子供の頃から振り回され放しだった、と言うアダルトチルドレンの人がいます。自力でACを直したと言うこの人に、その経験について語ってもらいました。 ...
「父は、気分のアップダウンの激しい人でした。機嫌が悪いと、私に辛くあたりました」。こう語るこの人が、自分がACだと気づいたのは、35歳のときでした。「ACだと気づいても、最初はまったく救われませんでした。30年以上もの間、ものすごい勘違いをして生きてきたんだとしか思えず、恥ずかしくなりました。人生を最初からやり直したいと、そればかり考えていた時期もあります」。
今はすっかり元気になったこの人は、ACになった原因をこう振り返ります。「気に入らないことがあるとすぐ怒る父でした。そんな父と顔を合わせ、父が怒るたびに、私は、自分が父を怒らせているんだと思い込んでいきました。そして私は、『自分はちょっと油断すると、みんなを怒らせる』と自分の性格に自信が持てませんでした。友達などにも異常に気を使い、いつも疲れていました。誰ともあまりしゃべりたくない、と思うことも多かったです」。
しかし、ACについて知っていくうちに、気づいたと言います。「人は、言いたいことを言っていい。それで相手が気分を害しても、それに責任を感じる必要はないんだ、ということを知りました。それは私にとって、天地がひっくり返るくらい衝撃的なことでした」。
この人は言います。「私の最大の間違いは、自分は他人を怒らせないように気を使ってきたので、知らず知らず相手にも、私を怒らせないように接して欲しいと思っていたことです。友達とかの言動が気に入らないと、『もっと私に気を使うべきじやない?』とか思っていたと思います」。
「でも違いました。みんな言いたいことを言っていい。それで自分が気分を害することがあっても、それは、相手のせいじゃなく、私の問題。そう思えるようになったら、かえって気がラクになりました。『それ言い過ぎじゃない?』とかその場で言ったっていいんだし、嫌な気分になっても、それを引きずらないように切り替えられるようになるのが『大人』なんだと思います」。
その頃から、自分の父親の態度がいかに間違っていたのかにも、気づけるようになったと言います。「子供だった私に、何の罪も、責任もないと思いました。すべては父のせいです。父の責任です。私は、自分を責めるのはやめようと思いました」。
この人は、あることを心がけるようにしたと言います。「言いたいことを言おうと思いました。相手が怒るんじゃないかと怖かったけれど、怒ってもいいや!と開き直りました。言いたいことも言えず、したいこともできず、人生を終わりたくないと思いました。言いたいことを言ってみれば、誰も父のように怒りだす人はいませんでした」。
最近、お父さんと話をする機会があったそうです。「言いたいことが言えるようになった『新しい自分』で父と話をしてみました」。その結果は? 「こんなに怒った父、みたことない!というくらい怒らせました。恐怖の体験でした。でも、今の私には、わかります。自分のご機嫌とってくれないからといって怒り出すのは間違っています。私は、父のご機嫌とりのために存在してるんじゃない。自分がACだと気づいて5年。自分はちゃんと成長できてるんだな、と思いました」。
しばらくは不安な気分になりがちだと言います。「カンカンに怒っている父と4時間話をしたら、鬱みたいになってしまいました。でも、今はもう大丈夫。それに・・両親とは2度と会わないと決心できて、よかったと思っています。父も父だけれど、私をかばおうとしなかった母も同類だと思いました」。
この人は、最後に笑顔でこう語ってくれました。「私のような生い立ちの人間は、あんな親の元に生まれちゃったという事実を一生背負っていかなければなりません。でもそれも自分の一部。私は私。『親が嫌いなんだ』『虐待同然の扱い受けてきたんだ』・・友達とかにもサラッと言えるようになりました。生きていて楽しいとやっと思えるようになりました」。
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