「血のつながりが信じられない」の治し方 (2)

「私は、親という存在ほど信用できないものはないと思っているところがあります。他人ならほっといてくれることも、血のつながってる親は違う。子供の人生に土足で踏み込むようなことばかり。親なんて、子供の足かせになるだけだ、としか私には思えないんです」。 ...

母親の言いなりで生きてきた人生だったと言います。しかしこの人には、１つだけ意地を通したことがありました。「好きな人と結婚したい。それだけは譲りませんでした。案の定、母はそれにも干渉しました。結婚して家を出られたときの解放感は、今まで経験したこともないような爽快なものでした」。

この人は、今年結婚２０年。とても幸せだと言います。子供はいません。

「ふたを開けてみれば夫も毒親育ちでした。私たち夫婦はふたりとも、血のつながりを信用してないのだと思います。むしろそれがないところに本当の愛がある、と思ってる。だってそうでしょ。血がつながってれば嫌でも家族になるけれど、夫婦は違う。この人と一緒にいたいと思うから夫婦でいる。家族でいようとする。その人のために何かしたいとか、幸せな人生を送って欲しいと願うとか、そういう本物の愛情に、血のつながりなんていらない、そう思うんです」。

ＡＣの人は、さまざまな生きづらさを抱えながら生きています。生きづらさをすべて取り除くことは難しくても、生きづらさと共存しながら生きる、その中から自分なりの幸せを見つける・・そんな生き方もあるのです。

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