acの症状！「人と仲良くなれない」の治し方 (2)

「母は何かにつけ、こう言いました。『類は友を呼ぶっていうのよ』」。悪い友達と付き合う子は、悪い子だ。だから、あんな子と付き合っちゃダメ、あなたも悪い子だって思われるのよ。それが母親の理屈でした。 ...

「それを言われると本当につらかった。絶望的な気持ちになりました」。その子と仲良くしていると、自分まで母親に嫌われるような気がして、とてつもなく怖くなったと言います。

この人は、当時を振り返っていいます。「みんな悪い子なんかじゃありませんでした。母は最低です。評判のいい子と自分の子供を仲良くさせることで、自分の親としての評価もあげたかったんだと思います」。

この人は次第に、母親にダメ出しされないような子と友達になろうとしたと言います。「結局気が合わないんです。でも、その子と気が合わないと、母からダメな人だと思われそうで怖かった。無理してました」。

そんなこの人に転機が訪れたのは、「アダルトチルドレン」という言葉を知ったときだったと言います。「私はずっと自分を責めていました。人と仲良くなれない私には、人間性にどこか問題があるんだろう、と思っていました。でも違いました。すべては親のせいでした」。

この人は言います。「あんな育てられ方をしたら、誰でも私のようになると思います。それに気づいたら、少し自分に自信が持てるようになりました」。

この人の自分改革はここから始まりました。「ある人が言ってくれたんです。一番強い人は、自分と仲良くできる人だって。人と仲良くなれるような気はまだしなかったけれど、まずは自分と仲良くなってみようと思いました」。

自分の思っていることをノートに綴り、それを翌日読み返すことを繰り返したそうです。「昨日の自分に言ってあげるんです。大変だったね、とか。よかったね、とか」。

友達に話をするようにノートに綴り、友達の話を聞いてあげるようにノートを読み返す・・その繰り返しが、この人をとても癒してくれたと言います。「ダメな自分も、弱い自分も、親を恨んでる自分も。ノートには全部吐き出せるようになりました。心を開くってこういうことなのかな、と思いました」。

この人には、今、仲のいい友達がひとりできたそうです。「最近、その子に言ったんです。私は、こういう生い立ちであんまり友達付き合いとか慣れてない。ちょっとおかしなところあるかもしれないけど・・って。その人言ってくれたんです。みんなどこかしらおかしいもんだよ。私もだよ。だから大丈夫って。うれしかったです」。

先頭へ戻る