ACタイプ『クラウン』。特徴と治し方 (2)

ACタイプ『クラウン』。特徴と治し方 (2)

「父も母も、頼りにならない人でした」。そう語るこの人は、子供の頃から、親に甘えたことがないと言います。 ...

「困ったことに、父も母も、外見は立派なんです。父は、大企業勤務のサラリーマン。母は、教育熱心。いいご両親ね・・よくそう言われました」。しかし、内実は違いました。

「私に少しでもトラブルがあると、父も母も、暗い顔をしました」。学校で友達とけんかしたとき。成績が悪かったとき・・。今思えば、どんな子にでもあるようなことだったと言います。しかし、絶望的だ・・とでも言いたげな最悪な雰囲気が家庭に漂ったそうです。「私はそんなとき、取返しのつかないことをしてしまったような気がしました」。

この人は、もともとはおとなしい子だったと言います。「小学校3年生くらいだったと思います。私は突然、やたらと明るく振る舞うようになりました」。親を笑わせるようなことを言ったり、喜ばせるようなことをしたり。「父も母も、『ご満悦』でした」。

それ以降、家庭は平和だったと言います。しかし、大人になるにつれて自分に違和感を感じるようになったそうです。自我の問題でした。「みんなに愛されるキャラ」「雰囲気を明るくするムードメーカー」を演じることしかしてきていないために、思春期になっても「自分」がわからないのです。

「私は、本当の自分を出したことがない。私の子供時代は、ただひたすら、父と母を安心させたり喜ばせたりするようなキャラクターを演じ続けるだけの毎日でした」。自分がアダルトチルドレンだとわかって、初めて気づいたと言います。「子供の頃にそれをしてきていない人が、大人になって自分を出そうとしたって、できないものなんだな」と。

自分のこれまでの人生はいったい何だったのか、と落ち込んだと言います。そして親への怒りがやまない日々が1年近くも続いたそうです。

「私は、クラウンの性格そのものでした。明るいし、人を笑わせたりするのも好きだし、友達はみんな私と会いたがります。でも、深い仲にはなれないんです」。友達がそこにいるのにいつも孤独・・そんな感じが抜けなかったと言います。

しかし、自分がクラウンであることに気づいてこの人は変わりました。「いつも明るいなんて、不自然だなと思いました。辛いことがあれば泣いてもいい。それが家庭なんだなって」。

ご両親とは、5年会っていないそうです。「実家に帰れば今でも、明るくて楽しい〇〇ちゃんのキャラクターを期待されます」。それに耐えられなくなったと言います。「それは本当の私じゃない。でも、親はそれが私だと思ってる。親っていったい何なんでしょうね。我が子のことは、自分が一番よくわかってるとか言ってるくせに、実は何もわかってない」。

自分がわからない、と感じ続けていた出口も見えてきました。「私は、親から虐待同然の扱いを受けてきたアダルトチルドレン。それが私。そんな自分でも好きになっていいんだな、って思えたら生きることがラクになりました」。


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