娘に言い訳する虐待親 児童虐待の実態 (2)
「お母さんだって、大変なの」
「お母さんだって、完璧じゃないわ」
「あなたにはわからないのよ、親の苦労が」。 ...
この人は、「お母さんも大変なのか」などと、自分のことそっちのけで、母親の味方になろうとしてしまったと言います。母親を励ましたり、「ごめんね」と謝ったり。「そんなとき私は、自分を責めていました。私のことでますます大変にしちゃって、悪かったな、って。私がもっといい子だったら、お母さんもラクなのにな、って」。
そんな風に考える必要なかったのに・・と、この人は笑います。この人は、自分のされてきたことが虐待だと気づいたことをきっかけに、虐待ダメージから回復できたと言います。
「母の言い訳を毎日のように聞かされれいるうちに、私は八つ当たりされていることに怒れなくなってしまっていました」。
それが、この人が長く感じ続けた生きづらさの原因でした。「かつての私は、自分にひどいことをする人と平気で付き合ってしまうようなところがありました。『この人も、きっと大変なことがあるはずだ。悪く思っちゃいけない』としか思えないんです」。
いい友達もできず、孤独な人生だったと言います。「そして私も、人に自分の機嫌をぶつけてしまうようなところがありました」。この人は言います。親に八つ当たりされ、しかもそれを正当化するようなことばかり言われてきたために、「そうしていいいんだ」と誤解して育ってきてしまったと。
「母がしてきたことは、子供である私に、自分のご機嫌を取らせていた状態だったんだ、ということに気づくのに、3年かかりました」。母親がしてきたことを間違っていた、そう思えた瞬間だったと言います。
この人は長く、自分のされたきたことが、虐待だと思えなかったそうです。世の中には、暴力を振るわれるとか、育児放棄されたとか、自分よりもっと大変な人がいる。だから、この程度のことで不満を感じちゃいけないんだ、と。
「おかしいですよね。子供の頃、お母さんは私よりずっと大変なんだって思い込まされていた私は、大人になっても、他人の大変さに同情してばかりで、自分のことは二の次だったんです」。
しかし今は違います。「自分を大事にすることを覚えたんです。誰が何と言おうと、私が親からされてきたことは、虐待だと思っていいんだ、と思いました。そう思ったら、涙が出ました。私だって大変だったのに・・自分のために流した生まれて初めての涙でした」。
この日を境に、生きづらさは少しずつなくなっていったそうです。
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