「親に信用されてない気がする」の対処法

親に信用されていない気がする・・。そう感じている子供がいます。どんなときに子供はそう感じるのでしょうか。そこにはどんな問題があるのでしょうか。その原因は？　心理は？　それにはどう対処するのがいいのでしょうか。 ...

「親に信用されていない気がする」。子供にとって、これほど悲しいことはありません。

親から愛されてる、親に必要とされている、親から信用されている。それは、子供が育っていくのに必要不可欠な３要素です。そのような感覚に包まれて育っていくことは、子供の人格形成にとって、とても大切なことです。

家から一歩外に出れば、厳しい態度の人もいるでしょう。信用を落とすようなことをすれば、簡単に「信用できないヤツだ」と言われたりします。しかし親は違います。親は無条件に子供を愛し、信じていてくれるものなのです。たとえ失敗しても、間違ったことをしても、約束を守れなくても、それでおしまいではありません。「それでも信じてる」と子供を信じ、「できると信じてる」と励ましてくれます。

そのような親子関係は、メンタルの強い人を育てます。自立し実家を離れた後でさえ、「誰も信じてくれないけれど、自分の親だけはわかってくれてる。自分を信じていてくれてる」と思える人は、自分を信じる力も強いのです。挫折しても早く立ち直れます。「どん底まで落ちちゃったけど、またここから頑張ろう。自分ならできるはずだ」と思えるのです。

しかし残念なことに、世の中には、『毒親』と呼ばれる親も少なからずいます。

毒親に育てられる人が、愛情不足になりがちなのは周知の事実ですが、毒親育ちの人は、「親から信用されていない感」にも悩まされます。親から信用されていない気がする人は、友達からも、先生からも、周囲のあらゆる人、誰からも信用されていない気がします。人から信用されている安心感や安定感とは無縁の毎日になってしまいます。

また、親から信用されていないと感じている人は、親のことを信用することもできません。親を信用できない人は、人を信用するということがどういうことなのかわからず、友達など周囲の人を信用することもなかなかできません。人と信頼関係で結ばれる楽しさや喜びを知らずに育ち、生涯に渡って孤独を感じがちです。

そして何よりも重大な問題は、親から信用されていないと感じている人は、自分に悪いところがあるから信用されないんだ、と自分を責めがちになることです。自分は人から信用されなくて当然の人間なんだ、と思い込んでいたり、今の自分では不十分な気がしてならず、必要以上に頑張り過ぎたり、人から信用されるためには、自分にミスなどあってはならないと完璧主義になっていく人もいます。

調子のいいときには自信満々なのに、少しでもミスをするとひどく落ち込んでしまうなど、気分の浮き沈みが激しいのも特徴のひとつです。ミスをすれば、今まで積み上げてきた信用が一瞬でなくなってしまうような気がして、絶望したり不安になったりします。本来、人から信用・信頼されるということは、その「信用度」が大きく変動するものではありません。人はみな完璧ではありません。誰にでも、間違ったことをしたり、失敗したり、期待に応えられなかったりすることがあります。だからといって、100あった信用が、いきなりゼロになったりはしないのです。

しかし、親から信用されていないと感じている人は違います。子供はみな、親から信用・信頼されたいと願っています。親から信用されていないと感じている子供は、無意識のうちに、親からなんとか信用されようと頑張ってしまっています。しかしどんなに頑張っても、親から信用されている実感が得られません。ことがうまくいっているときには、「信用されてるはずだ」「信用されていいはずだ」という自信を得るものの、少しでもミスをすれば、「やっぱりダメだ。これじゃ信用されない」と感じます。親からどのくらい信用されているかのバロメーターがあるとするなら、毒親育ちの人のそれは、100とゼロを極端に行ったり来たりします。

「親から信用されていない」と感じている人に、絶対に忘れないで欲しいことがあります。それは、親から信用されていないと感じられるからといって、その人が、信用されるに足らない人間だということにはならない、ということです。

なぜなら、本来親は、無条件に子供を信用するものだからです。子供は、たくさんの失敗や間違えを繰り返しながら大人になっていきます。うまくできなかったことがあったとしても、失敗ばかりだったとしても、欠点があったって、不得意なことがあったって、勉強がイマイチでも、友達がいなくても、それは、親から信用されなくなるようなことでは絶対にありません。「親から信じてもらえない」と子供に感じさせる親は、間違えなく『毒親』です。あなたは何も悪くありません。

「親から信用されていない」という悩み、生きづらさは、どう克服すればいいのでしょうか。 [...]

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