アダルトチルドレンの症状!「過去を振り返ってばかりいる」の治し方 (2)
「私は母から、何でもかんでも私のせいにされてきました」。そう語るこの人は、長く生きづらさを感じてきました。 ...
この人の母親はしつけに厳しい人でした。よく叱られたと言います。「私は今でも、厳しくしつけられたことを恨んではいません。厳しくしつけられたから、今の自分があると思っています。しかし、母は、性根が腐っていました。母は、私のためではなく、自分のために、私にいい子でいるように強要していました」。
母親は、この人を叱るとき、必ずこう言ったそうです。『お母さんに恥かかせないで!』。
この母親は、さらにこうも言ったそうです。「母からよく言われました。『同じ間違えは2度と繰り返しちゃダメ』。同じ注意を2度されたら、ただ叱られるだけでなく、2度目であることも叱られます。しかも、またやっちゃったのか・・と自分が本当にダメな人間のように感じられてヘコみました。私は、2度と同じ間違えをしないように、母に恥をかかせないように、過去の失敗や間違えを繰り返し繰り返し・・振り返り、反省し、忘れないようにするようになりました」。
いつでもそのことで、頭の中がはちきれそうなくらいパンパンだった、と言うこの人。小学生のときに定着したこの習慣は、思春期以降、さらにこの人を苦しめます。
「自分が失敗だらけの人間に思えてきました。思い出すことは、過去の間違ったことや失敗したことばかり。自信を持っていいことだってあったはずなのに、それを思い出す余裕がないくらい、同じ間違えは2度しちゃだめだ、という意識に支配されて、自分でもどうにもならなくなっていました」。
その思考の癖は、大人になってからも抜けなかったと言います。「私は、先のことを考えるより、過去を振り返ってばかりいる人でした。過去の失敗とか間違えにとらわれ、いつまでも反省し続けているような感じなので、次に進めない。もう思い出したくない! こんなのやめたい!と思っても、無理でした」。
そんなこの人も、今はそこから回復したと言います。何が彼女を変えたのでしょうか。
「過去のことを思い出さないようにする方法を、ネットで見つけてやってみました」。過去を振り返りそうになったら、「後にしよう」と、ほかのことをするようにしたそうです。「たったそれだけのことでしたが、後にすることを繰り返すと、結果的にはずっと思い出さなくてもすみます。生まれて初めて、過去から逃げられた気がしました」。
この人を変えたのには、もうひとつきっかけがあったと言います。「自分のような人のことをアダルトチルドレンって言うのだと知りました。私の『過去を振り返ってばかりいる』というおかしな癖は、母から洗脳されたものでした。私は、いつも母から責められてばかり。母が反省するべきことだったあったはずなのに。『運が悪かったね』って言ってもらえたら、次に進めるようなことだってたくさんあったのに。母は、いつでも、何でもかんでも私のせい。許せないです」。
そう思えるようになるには2年かかったそうです。「苦しかったけれど、今思えば大事な2年でした。真実を突き止められたような気分です」。AC特有の生きづらさは、今でも感じることがあると言います。「でも以前と違うのは、自分は何も悪くない、と思えていることです。どんな人だって、あの母親に育てられたら、私と同じように狂ってしまうと思います」。
物事に昔ほどこだわらなくなった、と言うこの人。「過去のことを振り返る癖は、嘘のようになくなりました。振り返ってしまいそうになったら、『どうでもいっか!』と言います。するときれいさっぱり自分の意識から消し去れるんです。過去のことよりも、未来のこと。これからは、もう少し、先のことを考えられるようになりたいです。過去を振り返ってばかりで育ってきたので、先のことを考えたことがあまりない。先のことを楽しみにできるような自分に、いつか出会いたいです」。
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