アダルトチルドレンの特徴!「頑固」の対処方法 (2)

アダルトチルドレンの特徴!「頑固」の対処方法 (2)

「父は、強引な人でした」。そういうこの人は、子供の頃から頑固な性格だったと言います。 ...

「父の口癖は、『お前には無理だろう』。一見優しい父なんです。私には無理だから、やってやろう、買ってやろう、お父さんのを譲ってやろう、って言うんだから。でも私はそれが嫌でした。私より優位に立って、得意になっている感じがしたから。私は、父が口を開くと、最後まで言い終わるより前に、いらない、とか、大丈夫、とか、ひとりでできる、とか言ってました(笑)。そして意地でもひとりでやろうとしました。誰の助言も、手助けも受けたくありませんでした。人の意見を聞かない。自分のやり方がすべてだと思ってる。頑固だと、父にも母にもよく言われました」。

そんな生い立ちのこの人の「頑固」は、意外なことで治りました。「私は当時、人間不信に悩んでいたんです。誰も自分のことを、わかってくれないし、信用してくれない。そんな風にしか思えず、会社でも浮いてしまって気が狂いそうでした」。

自分のような人のことをアダルトチルドレンと言うのだ、ということも、その頃知ったそうです。

「苦しくて苦しくて、当時付き合っていた彼に聞いたんです。『人を信じるってどういうこと?』って。彼は、たったひと言、『信じようと思うこと』と言いました。ハッとしました」。

「私には、信じる気持ちが足りないのか、と思いました。思えば、生まれて初めて、人のやり方を取り入れてみようと思った瞬間でした(笑)」。とりあえず、彼のことを信用してみようと思ったそうです。「こんなこと言ったら、バカにされるかも、弱みにつけこまれるかも、と思わないようにしました。彼は、ウチの親じゃない。だから、信用して大丈夫だって、自分に言い聞かせました。そしたら、彼とフランクに話せるようになりました。困ったときに助けてもらったり、何でも頑なにひとりでやろうとしなくなりました。いつのまにか、頑固が治ってました」。

この人は、過去を振り返ってこう言います。「自分の心に、高い高い壁を作っていたような気がします。素の自分を見せれば、父は『お前には無理だろう』と親切を装って、すべて自分の手柄にしてしまいます。その壁は、幼い私が、自分を守るために築いた防御壁だったんだと思います」。それが、この人を頑固にしていた原因でした。

そんなこの人も、今でも、親に対してだけは、頑固だと言います。

「信用できない、と思っているからだと思います」。もう3年、親とは会っていない、というこの人。「私はまだしばらく、親と会わないと思います。親のことをイメージしただけで、自分の心に壁ができる気がします。実家に帰れば父も母も、いつもの通り、私にいろいろ言うでしょう。そのシーンを想像しただけで「いい。いらない」と頑固に答えたくなる自分がいます。私はやっと、心の壁を取り払い、前より素直に生きられるようになったところです。もう前の私には、戻りたくないんです」。

最後にこの人は、明るくこう言いました。

「明らかに、私の頑固は、親のせいだったってことですよね? 人の性格って、生まれつきだけじゃない。親の影響も受けてるんだな、とつくづく思います。いい親に生まれた人は、そんなこと悩まないんだろうけど、私のような毒親育ちには、それは切実な問題。でも人は、いつからでも変われるものなんだな、と実感しています」。


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