子供を私物化するバカ親が原因の鬱病 (2)
「私たち夫婦は、マイホームを建てることになりました。父は、自分の持っている土地を『使え』と言いました。土地代をいくら払えばいいのか、何度も聞きました。はっきりと答えてくれませんでした。ローンを抱える私たちに配慮して、免除してくれるってことなのかな・・と思いました。母からは、あの土地が役に立ってよかったと父が喜んでると聞きました。いらないっていうことなのかな、と思いました。それならば、とその点を加味し、その土地に家を建てることにしました」。 ...
そして、ついに父親は牙をむきました。「設計が進むにつれ、父は、私たちの家の間取りとかに、しつこく口を出すようになりました。父の理屈は、俺の土地だから、俺の思い通りの家を建てさせろ、ということのようでした。父の土地でも、建築費を払うのは全額私たちです。私たちでやらせて、と父に言いました。父は、それ以来、私と口を聞いてくれなくなりました。後で知りました。口を聞かない、なんてレベルじゃない。私は恨まれていたようです」。
家が建った後しばらくして、高額な地代の請求をされたそうです。「今さら言われても・・と驚いた私は、父に会いに行きました。父は、お冠でした。あんな家!と私たちの家をボロくそ言い、借りていたマンションの使い方が悪かった、大損だった、お前に貸すんじゃなかった、と言われました。カッとなりましたが、なんとか父と冷静に話ができるようにと、父にこう言いました。『お父さんのマンションだから、あそこに住んだんだよ。お父さんが大好きだからなんだよ』」。しかし、父親は、こう言い捨てたそうです。
「そんなこと言われても、俺はちっっっともうれしくない!! 俺は、親子関係もビジネスだと思ってる。そんな言葉、うれしくないっ!!」。本気で言ってるの? 真顔で聞いたAさんに父親は、ほくそ笑みながらこう言ったそうです。「本気だ。俺は厳しい。そういうことには厳しい人間なんだっ」。
「父は、本気で私で金儲けをしようとしていました。そして、土地を提供してくれたのも。お父さんは、私たちに家を建てさせておいて、その上でしっかり地代を取るつもりだったのか、それが目的だったのか・・と愕然としました。騙されていた気分でした」。
それを境にAさんは、重い鬱症状に悩まされるようになりました。「突然地代を要求された、という実務的な問題も大きかったのですが、それよりも重かったのは、父の、親子関係はビジネスだ、という『迷言』でした」。子供の頃から、資産家に生まれながら、どこか寂しかった言うAさん、そのわけがやっとわかった、と思ったそうです。
鬱を患い、一時は死をも意識したというAさんは、今こう言います。「私の人生は、父のおもちゃでした。私は、家族関係はビジネスだと思ったことはない。今もそう思わない」。
今も、Aさん夫婦は、その土地に暮らします。「この土地が、自分が粗末に扱われてきた象徴のように思えて、嫌いになったこともありました。でも今はそうは思いません。この土地は、私と毒親との戦いの歴史であり、それに勝った象徴だから。私は、親の介護なんて、一切するつもりはありません。父は、今でも私にイライラしているそうです。一生そうやって、イライラしてればいい。ひとりで寂しく野垂れ死ねばいい。私は、鬱になり、そこから回復し、ひと回り強くなりました。私は、愛する夫とこの家を守ります。それが私の、生きる支えです」。
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