うつ病になりやすい人の症状！「親不孝だと思われている」 (2)

「当時付き合っていた彼と、結婚したいと親に話しました。両親はいい顔をしませんでした。それまで、親に合わせ、親を悲しませるようなことを一切しないで育ってきた私だけれど、これだけは譲れないと思いました。親の反対を押し切る形で結婚しました」。 ...

それを境に、不穏な動きがＡさんの周囲に目立ち始めました。「親戚に、もっとお父さんとお母さんのこと、大事にしてあげなさいよ、と言われ驚きました。私は、叔母さんに親不孝な子だと思われてるんだとショックでした」。

家族ぐるみで付き合っている知人には、こう言われたそうです。「お母さん、泣いてたわよ。『結婚してからあの子は変わった。あんなに親不孝な子だとは思わなかった』って。もっと顔出してあげなさいよ」。

次第に重いうつの症状に悩まされるようになったそうです。「親孝行しなければ、後でものすごーく自分が後悔することになる、と洗脳されていた私には、絶望のどん底に落ちるような出来事でした」。しかし、そんなＡさんも、今はうつから回復し元気です。

「『毒親』という言葉を知って、私は救われました。この言葉がなければ、私は今でも、自分が好きな人と結婚し、家庭を持ったことが、親不孝なことだったのだと思い込み、縛られ続けていたでしょう」。

Ａさんはこう言います。

「子供に、ましてや成人前の子供に、親孝行を強要するようなことは、普通の感覚の親は言わないと思います。私は、親孝行の本当の意味もわからないうちから、親のために尽くさなければと洗脳されてしまいました」。

「私は一生、あの親に親孝行はしません。なぜなら、あの人たちの言う『親孝行』は、ただひたすら自分たちに尽くせ、と言っているだけ。親孝行の意味をはき違えている人に親孝行したって、通じるわけがない。私を親不孝だと言いたいなら、言えばいい。私はしないと決めました」。