「幸せになってはいけない気がする」。心理と対処法 (2)

「幸せになってはいけない気がする」。心理と対処法 (2)

ここに、「幸せになってはいけない気がする」と思いながら50年生きてきた、という毒親育ちの人がいます。 ...

「母は、過干渉な人でした」。そう語るこの人の母親は、とても教育熱心な人でした。

「教育熱心なのは、悪いことではなかったと思います。母が問題だったのは、こうあるべき、を私に強制したことでした」。

大学には、必ず進学するべき。レベルは○○大以上。就職先は、上場企業であるべき。何歳までには結婚し、子供を作るべきで・・。「母の希望は、痛いほどわかっていました。しかし私には、私のやりたことがあり、結婚したい相手があった。当時から思っていました。私は、母を裏切りながら今を生きていると・・。いつでも罪悪感でいっぱいでした」。

これがこの人の、「幸せになってはいけない気がする」の原因でした。

この人は今やっと、「自分は幸せになっていいんだ」と思えるようになったところだと言います。「きっかけは、『毒親』という言葉を知ったことでした。本を読みました。そこには、私とそっくりなケースが書いてありました。幸せになってはいけない気がする、という感覚は、毒親育ちの生きづらさの典型なのだと知りました」。

自分は幸せになっていんだ、と心から思えるようになるのに、5年かかったと言います。「幸せになっていいんだ、と思ってみては母の顔が浮かび、引き戻されるようなことが長く続きました。『せっかくここまで育てたのに。あなたにはガッカリよ』と昔言われた言葉が頭から離れず、ごめんなさい、ごめんなさい・・と心の中で思ってしまいました」。

散々悩み、たくさん泣いたと言います。そしてある「気づき」に達しました。「幸せって、自分の中にあるもの。誰かに幸せにしてもらうものじゃない、と思いました。母は、私に幸せにしてもらおうとし過ぎていました。それは違う。お母さんの不幸は、私のせいじゃない。それは、お母さん自身の問題だ、と思いました」。

突き放して考えることで、驚くほど気持ちが軽くなったそうです。「私は、自分で自分を幸せにできる人になろうと思いました。そしたら自然と、『幸せになってはいけない気がする』とは思わなりました。こんなことに、50歳になって気づくなんて、遅すぎたなと思います。でも気づけてよかった。この気づきは、私の人生の宝物です」。


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