思い通りにならないとキレるバカ親。その克服法 (2)

「思い通りにならないと、すぐキレるおやじでした」。そう語るこの人の父親は、ある地方都市の会社役員でした。 ...

「おやじがキレるのは、些細なこと。話しかけたのに返事がなかったとか。返事をしたのに、おやじに聞こえてなかった。それだけでもカンカンに怒ってキレました。俺をバカにしてるのかっっっ！と」。

そしてこの人自身も、キレやすかったと言います。「僕には子供の頃から、気に入らないことがあると、プチンと我慢の糸がきれて、キレてしまうことがありました。『いいよもう。どうせ言ってもわかんないでしょ』みたいに思ってしまって、キレちゃうんです。遺伝かな、と思ってました。絶望的な気分ではあったけれど、諦めるしかないと思っていました」。

この人が変わったきっかけは、「毒親」という言葉を知ったことがきっかけだったそうです。「自分のキレやすい性格を治す方法はないのかと、ネットで調べていました。親が原因で、キレやすい性格になることがある、と書かれたものがあって、まるで自分だな、と思いました」。

その頃から、心がけるようになったそうです。「キレそうになったときには、何を不満に感じているのか、言葉にすることを心がけました。不満を持つことは悪いことじゃない。でも、それをキレて周囲の人にぶちまけるのは間違ってる。何が不満で、どうして欲しいと思っているのか、頭の中で言葉にするようにしました。友達に、とか、バイト先で、とか、実際に言えるようにもなりました。最初は勇気が必要だったけど、言ってみれば、自分のことをよくわかってらえて、コミュニケーションが円滑になりました」。

父親は、今でも家でしょっちゅうキレているそうです。「父を見る目が以前とぜんぜん違います。昔は、おやじにキレられると、とにかく怖くて、こっちまでキレそうでした。でも最近は違うんです。言えばいいのに、って思います。冷静に、そういうことはやめてとか、こうして欲しいとか。だから今は、おやじにキレられても怖くない。バカだなコイツ、と思います」。

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