何でも人のせいにする毒親。心理と対処法 (2)

「何か問題が起こると、すべて私のせいにする親でした」。そう語るこの人は、母親からも父親からも、ひどい扱いを受けてきたと言います。 ...

「母はよく言っていました。私に恥をかかせないで、と。学校で、男の子とけんかして帰ってきたことがありました。怒られました。怒られてもよかったと思う。相手の子にごめんなさいを言いなさいとか。でも、母の怒ってるのはそこじゃないんです。明日保護者会なのに、恥ずかしくて行けないじゃない！　そんな感じでした」。

「父にもよく言われました。お前は金がかかると。冗談なのかと思ったら、本気でした。大人になって、真顔で言われました。子供を作って俺は大損だったと。私が、父の貯金を盗んでいった加害者みたいな言い方でした」。

いつも親に申し訳ないような気がしていたというこの人。「どんなに友達と笑っていても気が晴れない。自分が笑っている陰で、父や母が苦労をしている、と思ってしまって・・」。

そんな罪悪感に耐え兼ね、うつ病になってしまったそうです。しかし、そこからＡさんは、大きく変わりました。

「毒親という言葉を知りました。それが私に勇気を与えてくれました」。

Ａさんは、こう言います。「私は、ものすごーく親に迷惑かけてばっかりの存在なんだ、と思い込んでいました。で、そういうの、毒親の洗脳っていうんだと・・。そうか、私は、両親に迷惑をかけている加害者じゃなくて、毒親の被害者だったんだ！と思いました。天地がひっくり返るほどの衝撃でした」。

Ａさんのうつは、そこから嘘のように改善したそうです。「最近親に、私のこと、そんなに悪く言わないで、と言ってみたんです。思いっきり否定されました。どれだけ、お前に苦労し、お金をかけてやったと思ってるんだぁっっっ！　と・・。言われた直後は、かなり落ち込みました。でも今は、あまりにも一方的な主張だな、なんか違うんじゃない？と思っています。私は、親を困らせていた悪人なんかじゃない。毒親の被害者です。私のうつは親が原因でした。それがそれを証明しています」。

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